アンティーク全般

自分の好みにぴったり合う、アンティーク食器棚の選び方

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食器、調理用具、家電が一面に収められる「キッチンボード」は、言うまでもなく最近のキッチン収納の主流ですよね。お手入れに収納量に、圧倒的に便利なのは分かっていても、いざお金を出して買うとなると、”機能面以外”にも欲張りたくなるのが正直なところではないでしょうか。

「できればおしゃれだって大事にしたいな…」と思うあなたは、きっと一度は “アンティーク” から食器棚を探してみたことがあるはず。でもそもそもどこから物色すればいいのか、今の暮らしでも十分使えるのかなど、購入にいたるまでは不安がいっぱいですよね。まずはどんなものがあり、どこをポイントに選べばいいのかを知ることから始めましょう。

そこで今回は、見た目・使い勝手の面で納得のいく「アンティーク食器棚」を選ぶための知識を伝授します!アンティークならではの魅力や、長く使うためのコツも合わせてご紹介していきますよ。

Contents

まずは見た目から。和洋で違う「アンティーク食器棚」

ヨーロッパと日本で、それぞれ歩みの違うアンティーク食器棚。おしゃれで選ぶには、まずは多くを知るところから始めましょう。現在でも入手できるアンティークをもとに、和洋の食器棚の主な種類をご紹介します。

ヨーロッパのアンティーク食器棚

ヨーロッパの食器棚は、飾ることに基盤を置いているものが多いのが特徴。そして日本よりも食器棚の歴史は長く、デザインも年代によって幅広く存在します。よく見かける形とデザインを、まずは洗い出しておきましょう。

上部がオープン棚になったカップボード

アーコール コロニアル カップボード

写真を見て分かる通り、扉が付いていないオープン棚になっているカップボード。もともとヨーロッパで金銀の器を陳列・収納するための飾り台として、16世紀から作られるようになりました。上部には奥行の浅い棚、下部には食料品を入れられるような戸棚が付いているのが特徴です。壁一面に設置できそうな横幅が広いものもあれば、華奢な長めの脚が付いているものなど、形によっては「これも食器棚?」と思うものもあるかもしれません。

アンティーク カップボード

また日本では、食器はきっちりと扉の中におさめておくのがイメージとして強いですが、欧米の家庭ではオープン棚のカップボードが主流だったりします。見せておきたい食器がある方や、ストック食材などを並べて置きたい方には適していますが、収納量を求める場合はあまりおすすめできないかもしれません。

むしろキッチンに置く食器棚というよりは、インテリアと収納を兼ねて「第2の食器棚」としてのダイニングに置いたりするのがいいと思いますよ。

上下戸棚が付いているカップボード

フランスアンティーク カップボード

上から戸棚・飾り台・戸棚のような構成になった扉付きのカップボードです。このように引き出し付きのものも多くあります。私たちにとってやっぱりこのタイプが、キッチン食器棚として見慣れた感じがあるのではないでしょうか。
もうお気づきの方もいるかもしれませんが、先ほどのオープン棚のカップボード同様、上部に比べ下部の奥行があることで、中央に飾り台のような作業台のようなものがあるのがカップボードの基本形です。扉のデザインについては、下段は木製になっているものが主流で、上段にはクリアガラスやステンドグラスがはめ込まれていたりするものがあったりします。

カップボード レンジ台

今の暮らしで行っているような使い方が無理なく行えるのがこのタイプのメリットですが、アンティークは家電を置く計算で作られていないため、購入の際は中央部分のサイズも図っておくのがおすすめです。

また、アンティーク家具屋で、このようなアンティーク食器棚のことを「ドレッサー」と呼んでいるのを耳にしたことはないでしょうか。イギリスを中心にこのような”食器棚付きの調理台”全般をドレッサーと呼んだりするので、特定の食器棚を探す際には役立つかもしれませんね。

※日本やアメリカで「ドレッサー」はチェストの付いた化粧台のことを指しますが、イギリスで化粧台は「ドレッシングテーブル」と区別されています。

クラシカルな「英国伝統スタイル」のカップボード

イギリスアンティーク 食器棚 

ヨーロッパのアンティーク食器棚は、国によってもその装飾性は全く異なります。もっといえば、年代によって建築様式が違い、それに合わせて家具の装飾も変化していきました。イギリスの伝統的なスタイルは、最上部の飾りや扉のレリーフ、脚の形などに特徴が表れますが、高級なオーク材やマホガニー材が使われているのもポイントの一つです。艶やかで深みある濃茶が優雅なデザインと相まって上質さが漂います。

アンティーク ダイニング インテリア

ただ華やかである反面、「空間から浮かないかな…」と気がかりでもありますが、食器棚と同じ濃茶の家具や、古典的なバラをはじめとするリバティインテリアなどを使うと、調和が取りやすいはずです。また色合いは、シックなダークトーンと合わせれば、アンティーク食器棚の魅力を損なわないコーディネートを作ることができますよ。

洗練されたフォルムが美しい「北欧家具」のカップボード

北欧ビンテージ サイドボード

食器棚に限らず、その洗練されたデザインが日本でも人気のある「北欧家具」。私たちが見ている古い北欧家具は、厳密に言えばアンティークではなく、1950~70年代に作られたヴィンテージが中心です。デンマークを拠点にしたデザイナーたちによって、モダンなデザインの家具を生み出していきました。主流の木材とされているのが、オーク材、チーク材、ウォールナット材など。脚のフォルム、美しい木目の流れにこだわった前面、そしてその木目を邪魔しないように埋め込まれた木の取っ手など、目に触れる細部までこだわったデザインが光ります。

既にお持ちの方はお分かりかもしれませんが、一見ナチュラルで取り入れやすく思えても、食器棚のように大きめのものであるほどインテリアコーディネートを左右します。同じ木材の物で揃えるまでは行わなくても、明暗さえ合わせておけばコーディネートの失敗は少ないと思いますよ。

G-PLAN サイドボード

ちなみに、北欧家具の中から探す時のヒントとして、食器収納に向きのものを「カップボード」、食料保管に向きのものを「サイドボード」と呼んだりします。ただお店によって定義づけも曖昧なため、両方で探してみるのがおすすめです。また、見ての通り飾り棚が多めであるのと横幅も取るため、リビング・ダイニングの食器棚として使う方がふさわしいかもしれません。

日本のアンティーク食器棚

簡素な和の趣が特徴的な日本のアンティーク食器棚。名前が決して「食器棚」でないこともあるので、まずは日本のアンティークで押さえておきたい3種類をリストアップしてみました。

和家具の良さを存分に味わうなら「水屋箪笥」

 

水屋箪笥 欅

和風の食器棚を探していた方は見た事があるかもしれませんが、これは「水屋箪笥(みずやだんす)」というものです。横長の引き出しが何段か重なったものを “箪笥” と呼ぶ私たちにとって、「これも箪笥なんだ…」まず衝撃を受けますが、江戸時代にこんなにたくさんの収納が既に付いている家具が存在した事にも驚きますよね。

戸棚の外側を縁取るように太く囲った框(かまち)や、縦や横に棒状の桟(さん)が入った板戸、そして前面に使われた欅(ケヤキ)や檜(ヒノキ)の木目など、日本の伝統的装飾をたっぷり味わえるアンティーク食器棚です。また、いろりの煙で燻された深みある黒色が、長い年月を経た古い水屋箪笥ならではの見どころの一つです。

アンティーク 水屋箪笥 リメイク

ただ、水屋箪笥は迫力ある大ぶりなサイズで、大きいものでは九尺(約285㎝)のものもあり、空間に置けば必然的にインテリアコーディネートの主役になる家具とも言えます。

ここで気になってくるのは、設置場所はもちろんですがインテリアのこと。あまりフローリングに置くイメージが無い方もいるかもしれませんが、和のインテリアの他に意外な鉄脚テーブルなど、直線が際立つモダンコーディネートとも相性が良かったりします。古い和箪笥の中でも特に水屋箪笥は、現代のインテリアと調和が取りやすいことを覚えておきましょう。

※「水屋」はもともと、茶事の仕度などを行う控室のような場所のことを指します。それが転じて、台所で使う箪笥のことを「水屋箪笥」と呼ぶようになりました。良質な水屋箪笥の産地として有名な関西では、町家で人の目につく場所に置かれた事で、より見栄えにこだわったものが造られたそうですよ。

飾る・しまうの両方を叶える和の収納「茶箪笥」

アンティーク 茶箪笥

棚の真ん中に階段のような飾り棚が付いている、ちょっと個性的なこのアンティーク食器棚は「茶箪笥(ちゃだんす)」という、もともとは茶室で茶道具をしまっておく小さな収納棚でした。

中央の飾り棚だけに注目すると正直不便に思えるかもしれませんが、たくさんの戸棚や引き出しは実用的で、見れば見るほど不思議ですよね。この形が広まりはじめたのは明治時代後期のこと。実は先ほどご紹介した水屋箪笥は限られた富裕層しか持てなかったため、庶民の食器棚は茶箪笥がはじまりとも言えます。

家庭の団らん場所である茶の間で、日常的に使う急須や湯飲みだけでなく、家族の食器、そして財布や筆記用具が片付けておける収納家具を踏まえたことからこのような形になりました。

和室 茶箪笥

木材には水屋箪笥と同様、欅や桑などが使わたりするものもありますが、木目のとり方によっても優美だったり素朴だったりするものもあります。また、引き戸が付いているものにはガラス戸と板戸のものがあり、ガラス戸であればレトロガラスのゆらぎや、板戸であれば和の風情を楽しめるのではないでしょうか。

ただ使い勝手の面で考えるとどちらが良いのかは人それぞれですので、それは記事の後半に注目していきたいと思います。

レトロで取り入れやすい「昭和レトロ食器棚」

アンティーク 食器棚

この頃になると、だいぶ”私たちが見慣れた食器棚”の形になっていますよね。

大正~昭和時代のアンティーク食器棚は、扉が開き戸のものや、細かい引き出しや戸棚がたくさん付いたものなど、どんどん機能性を意識したものになっていきます。中には配膳などの際に引っ張り出せる作業台が付いているものも作られていきました。

アンティーク 食器棚 日本

ヨーロッパのものを見本にしつつも、まだどこか装飾に粗さが残るあたりが、日本の昭和レトロな食器棚に魅力だと思います。言い換えれば和の渋さがほど良く抑えられたレトロなものが多いので、今の暮らしでもあまり気にせず取り入れやすいのがこのアンティーク食器棚の魅力です。

また、当時のアンティーク食器棚を見るポイントとして、ガラス戸に使われている「レトロガラス」の存在はやはり欠かせないもの。アンティークならではのデザインと種類については次でご紹介していきたいと思います。

アンティーク食器棚ならではの「レトロガラス」

アンティーク食器棚を選ぶ時、実はガラスに注目して決める方も結構多かったりします。このアンティークならではのガラスを「レトロガラス」と呼んでいます。見栄えを左右するレトロガラスの種類を、写真とともにご紹介していきます。

ゆらぎに見惚れる「ゆらゆらガラス」

ゆらゆらガラス 収納棚

家具だけでなく、建造物の建具にも広く使用されてきたクリアガラスのことです。遠目では平らに見えますが、近くで見ると表面が微妙にゆらいでいることから、「ゆらゆらガラス」とも呼ばれています。

意図的ではない手作りならではのゆがみや、製作過程で入り込んだ気泡などの”人の手ゆえの粗さ”が、今となっては貴重なアンティークのポイントになるなんて、当時の職人は思いもしなかったでしょう。このゆらゆらガラスのゆらぎは、日本だけでなくヨーロッパのアンティークキャビネットなどを見ると残っていたりします。

器や調理道具たちを入れて食器棚の「絵」を完成させたい人には、打ってつけのガラスではないでしょうか。

昭和レトロに持ってこいの「ダイヤガラス」

ダイヤガラス 家具

このように、光にあたるとダイヤのように輝きを放つ「ダイヤガラス」。表面の無数の切り込み模様が特徴で、日本では定番のレトロガラスの一つです。

ダイヤガラスは昭和レトロなアンティーク食器棚によく使われ、その懐かしい可愛らしさで女性に人気があります。木の茶色だけでなく、ペイントされたアンティーク食器棚とも相性が良いので、ナチュラルなインテリアにしっくりくるガラスです。

和に相性の良い「結霜ガラス」

和モダン 食器棚

ダイヤガラス同様、日本で定番のレトロガラスの一種である「結霜ガラス(けっそうガラス)」。名前の通り霜が下りたような模様が刻まれていますが、見た目が葉の葉脈にも似ていることから「葉ガラス」という呼び方もされたりします。

この結霜ガラスは型ではなく、粗めに加工した板ガラスの表面に、強力な糊を塗って乾燥させるという、職人の手作業で作られています。もとは輸入品で、日本では大正~昭和初期まで生産されていました。数あるレトロガラスの中でも、特に和のアンティーク食器棚には抜群に相性の良いガラスですよ。

和洋オールラウンダーな「モールガラス」

モールガラス キャビネット

名前通りモールの直線模様が特徴の「モールガラス」。もとはヨーロッパから伝わったガラスで、どこかスタイリッシュさを感じるのはそのせいですね。そんなモダンなデザインからか、和の直線装飾とも調和がすんなり取れます。基本的にどんなタイプでもケンカせずに組み合わせられるのが、このモールガラスの魅力です。

レトロガラスの「当時ならではの未発達さ」が言い換えれば味となり、愛される理由となっています。好みのことはさておき、ガラス戸の食器棚を選ぶ際に不安なのは、内部が見えてしまうかどうかですよね。その点についてはこの後詳しくお話ししていきますね。

アンティーク食器棚を買う時に見るべき7つのポイント

ひと通り種類が分かったところで、次は実用的な点も押さえていきましょう。「古いけど衛生面は?」や「強度は大丈夫?」など、”買う”を考えるといろんな不安は尽きないですよね。納得のいくアンティーク食器棚を買うために必要な、見るべき7つのポイントをまとめてみました。

キズや傷み等の状態は?

アンティーク 食器棚 修理

食器棚はどうしても実用性が大事な家具。衛生面や強度的に大丈夫なのか、不安な方も多いはずです。

アンティーク家具は、その長い年月で積み重ねられたキズや木の風合いが魅力の一つであるため、最低限のリペアを施し、次の方の元へお渡しするショップも多くあります。リペア方法はショップによっても違い、掃除についてもどこまでされているのかはバラバラです。どこまで手を掛けているのかで家具の価格も変わり、また家具が到着してからの手間も変わります。

届いてからご自分で行うか、キレイになって届くショップを選ぶか、どちらが良いかよく吟味して選ぶようにしましょう。気になる方は、ニオイや購入前にアンティーク家具屋に問い合わせておくのがおすすめですよ。

棚板は外れる?

アンティーク 食器棚 棚板

ヨーロッパのアンティーク食器棚であれば取り外しができるものもありますが、日本のアンティーク食器棚は基本的に取り外しができないものが多いのが現実です。現代のキッチンボードのように棚板が細かく分かれず、高く作られているのがほとんどなので、現代のものに慣れている人は使いにくさを感じるかもしれません。

棚板の段数を見て、上段や下段に何を入れるのかシミュレーションしておくに越したことはありませんが、アンティークの場合はそのあたりのちょっとした手間が伴うことも理解しておきましょう。

ただこれも、ショップよっては棚板が外せるようにリメイクまで行っている場合もあります。実店舗であれば直接確かめられますが、ネットなどで記載が無い場合は問い合わせをして確認するのが良いと思いますよ。

扉は有り?無し?

水屋箪笥 食器棚

現在の日本では扉のある食器棚が主流で、扉の無いものはあまり目にしません。ホコリのことなどを考えるとなかなか思いとどまってしまいますが、どちらも一長一短あることを覚えておきましょう。

まず扉があるものは見られたくないものを隠しておくことができ、衛生面でも心配が要らないでしょう。ただし内部が見えないことで、所持している食器量が把握しにくいデメリットもあります。特に大きめのアンティーク食器棚を買う際にはつい陥りやすい問題です。

アンティーク 食器棚 収納

一方で扉が無いものは棚が丸見えになってしまうのと、ダイニングなどホコリが舞いやすい場所ではこまめな掃除が必要となります。それでも扉が無いことで、常に食器量を把握しておくことができ、使っていない食器の使う・譲るの循環が行いやすいメリットもあります。家具があることで生活ルールを変える、というのも一つのアイディアですね。

「でもあとで挫折した時どうしよう…」と思う方は、オープン棚+戸棚の組み合わせか、もしくは日本の引き戸タイプのアンティーク食器棚であれば、必要に応じて戸を付ける・外すのもおすすめの選択肢ですよ。

ガラス戸?板戸は使い勝手の面でどちらがいい?

アンティーク 食器棚 引き戸

たとえば、ガラス戸のアンティーク食器棚と板戸のアンティーク食器棚で迷っているものがあるとして、どちらが良いでしょうか。デザインのことはさておき、「内部が見える」か「内部が見えない」かで用途が分かれます。

板戸のメリットは、やはり食器棚の中身を隠せること。キッチンまわりのものをあまり見せたくない方や、手持ちの食器の雰囲気がバラバラで隠しておきたい方には適しているタイプだと思います。その一方でガラス戸は、外から収納物が把握できるのと、見せる収納を行いたい方には向いていると言えます。また、ガラスが光を反射するので圧迫感を軽減することができるので、大きな食器棚を購入予定の方にはメリットが大きいでしょう。

ただ、ガラス戸全てが丸見えになってしまうわけではなく、レトロガラスの種類によっては内部をほど良くカモフラージュすることもできます。内部がクリアなものから順に、実際の写真とともに見ていくことにしましょう。

ゆらゆらガラスの場合

ゆらゆらガラス

見て分かる通り、内部は丸見えです。見せたい食器がある人にとっては最適でしょう。

モールガラスの場合

モールガラス

縦使いでも横使いでも、収納物の色やシルエットは分かります。規則正しい模様が並んでいる分、ごちゃごちゃに収納してしまうと目立ってしまうかもしれません。

結霜ガラスの場合

結霜ガラス

光が反射すると模様が浮き立って内部は見えにくくなりますが、配置がまばらな分、モザイク性はそんなに強くありません。色やシルエットが透けやすいので、内部はすっきりとさせておくのがいいでしょう。

ダイヤガラスの場合

ダイヤガラス

細かく切り込みが入っているおかげで光を反射させるため、モザイク性が強いレトロガラスでしょう。

以上のように、ダイヤガラスであれば心もち食器棚の中は見えにくいのですが、ガラス戸のものに関しては “雰囲気を和らげる” 前提で、すっきりとした収納を心がけるようにしましょう。また、上部がガラス戸で、下部が板戸で出来ているアンティーク食器棚を選べば、見せると隠す両方を押さえることができますよ。

引き戸と扉はどっちがいい?

食器棚 扉 木製

これまでご紹介したように、ヨーロッパのアンティーク食器棚は扉タイプが主流で、日本のアンティーク食器棚は引き戸タイプのものが多くなっています。

扉の場合は、食器棚の奥まで手が伸ばしやすいのがメリット。特に重たいものなどを取り出す際に”もう一歩”前に行けるのが、使いやすさのポイントになるでしょう。ただその一方で、開閉のスペースを考慮する必要があり、キッチン配置によっては動線を塞いでしまうこともあります。そういった狭いキッチンでは引き戸が向いていると言えます。日本で長年引き戸が主流だったのは、狭く限られた住空間でも使いやすかったことも理由の一つのようです。

ただ、キッチンにメインで置く場合には重要なポイントですが、ダイニングにインテリアを意識して置く場合にはそれほど大きな問題ではないかもしれません。必要に合わせた実用性があればいいと思いますので、どこで使うのか吟味した上で考えてみましょう。

上下は2段に分かれる?

食器棚 二段重ね

主に日本のアンティーク食器棚に言えることですが、上段と下段の2段に重なっているものは、別々での使用ができる場合があります。

下部の天板にズレ止めのための穴や突起がありますが、それさえ気にならなければOKでしょう。引っ越して環境が変わった時や、キッチンとダイニングで2つに分けて使うというのも良いかもしれませんね。

ただしもともとが物を載せる想定で作られていなかったり、状態によっては重みがかかるだけの強度が十分でないものも、中にはあるかもしれません。そういった使用に備え、ショップにあらかじめ確認を行っておきましょう。

設置場所は少し余裕を持って採寸を

 アンティーク 食器棚 選び方

食器棚の設置場所を決めるのに大切なのは、「動線の確保」と「湿気対策」です。

快適な動作のために確保しておきたい通路の奥行は、キッチンに置く場合は、扉を開けていない状態でだいたい90cm位、ダイニングでは配置場所にもよりますが、食卓付近に置く場合は扉を開けた状態で100cm位が理想だと言われています。

また、両隣の家電や壁にはぴったりつけず、5~10cm程度離すことを前提に採寸しましょう。家具の周辺に湿気やホコリが溜まらないようにすれば、カビ発生を防ぐことにもつながりますよ。

アンティーク食器棚の価格は?

自分に合うアンティーク食器棚が見えてきたところで、あとは価格との相談ですよね。

アンティーク食器棚の価格は、木材や装飾、当時ならではの希少性などの”物自体良さ”に加え、リペアの規模によって決まります。大まかですが、価格帯の目安は以下のようになっています。

・英国アンティークカップボード…130,000円台~400,000円前後

アンティーク カップボード 値段

ネットオークション等でタイミング良く安価で出会える場合はありますが、基本的な相場は200,000円弱から考えておいた方が良いかもしれません。

・北欧ヴィンテージカップボード…150,000円台~380,000円前後

北欧 キャビネット 値段

前面など見える面に高級木材を使用しているため、扉の数や大きさによっても値段が変わるようです。

・水屋箪笥(幅:約90cm~180cm相当のもの)…170,000円台~400,000円前後

水屋箪笥 値段

ある程度の収納量を考慮し、三尺~六尺で価格を調査してみました。基本的に特注品のためサイズも細かく違い、もちろんこれ以上大きいものもあります。関西産の良質な水屋箪笥は比較的高値で販売されています。

・茶箪笥…40,000円台~170,000円前後

茶箪笥 値段

木材や造り込みによっても価格には開きがあります。メンテナンスがあまり行われていない「ジャンク」扱いになるものは、この金額よりも安く出回っていたりすることもあります。

・レトロ食器棚(4人家族用相当のもの)…70,000円台前半~270,000円前後

昭和レトロ 食器棚 種類

棚の数や使われている木材、または作業台付きかどうかによっても価格が違いますが、この価格帯でもきちんとメンテナンスされているものに出会うことができます。造り込みがされ、かつ大きいものについては200,000円を超えたりします。

同じサイズの2台の食器棚があったとしても、状態や装飾によって値段に差が出るのがアンティークにはつきものです。この価格帯より安く入手できる場合もありますが、実用面をきちんと考慮した上で決めるのが良いと思います。扉の開閉はスムーズか、がたつかないか、どうしても頻繁に使う分可能な限りショップに確認してみましょう。また、棚板が外せないものでも、リペアの段階で取り外せるようにしているものもあります。

あきらめずにくまなく探せば、機能面もクリアしたものに出会えますよ。

長く使い続けるために。アンティーク食器棚の手入れと扱い方

大切なアンティーク食器棚をずっと使い続けるには、長持ちする環境をできるだけ保つことが大切です。今回で、食器棚以外の木製アンティーク家具にも置き換えられる、手入れと扱い方を覚えておきましょう。

木製家具を長持ちさせるのは「直射日光を避ける」のと「換気」

アンティーク 食器棚 使い方

アンティークに限らず、木製家具にとって湿気は大敵ですよね。換気がしやすいということも考慮するのはもちろん木製アンティークには良い事ですが、落とし穴になりやすいのが窓の近く。天敵は梅雨の時期だけではありません。直射日光により日焼けするだけでなく、熱により板が反り、ひどいと割れなどを起こす可能性もあります。

また、冬場の窓辺は結露が発生しやすいため、カビから家具を守るためには、窓付近へは置かないのが鉄則となっています。特に家の中でも湿気が溜まりやすいキッチンなどは注意が必要です。晴れの日にお部屋の換気をするタイミングに合わせて、食器棚をはじめとする木製家具の扉も開けて、しっかりと換気を行いましょう。

味ではなくキズになりやすい「突板」には注意

北欧家具 取扱い

北欧家具を含め欧米の家具の多くは、実は表面に0.2~0.6ミリ程度に薄くスライスした木材が張られています。この薄くスライスした木材のことを「突板(つきいた)」と呼び、この木材のおかげでウォールナットやチークなど、色合いや木目の美しい高級木材を安価で楽しむことができています。

耐熱や耐水もそつなく、さらに日頃のメンテナンスがほとんど必要ないのは大きなメリットですが、ただ一つ難点なのは、キズがついてしまうと部分的な修復が厳しいこと。板全体を取り換えないと以前のようなキレイな状態にはならず、専門の職人でなければリペアを行うのは難しいです。

ただ、キッチン使いであれば多少の細かいキズは覚悟が必要。神経質すぎても使用時のストレスになるので、食器などを乱暴に置いたりしないようにするなど、基本的な心がけだけはしておきましょう。

※「突板」はウォールナットやチークなど、色合いや木目の美しい高級木材を使用したもののみを指します。日本でもよく見かけるシナやナラなどのスライスを接着したものは「合板(ごうはん)」といいます。

ガラス部分の手入れ

レトロガラス お手入れ

「古いガラスでも今と手入れは同じでいいのかな…」と思うかもしれませんが、基本的には同じです。ただ、古いものには表面の厚さも不揃いのものが多く、部分的に衝撃に弱い箇所もあるので、あまり力を入れないように拭き取りを行いましょう。日頃の基本的な掃除は、柔らかい布で水拭きをして、乾拭きを行うだけです。この乾拭きを行う際は、マイクロファイバーなど細かな繊維の布で拭き取るとキレイになりますよ。

■日頃の基本的な掃除方法
材料:
・柔らかい布(マイクロファイバーのクロス等)
・キッチンペーパー
・水

1.柔らかい布で水拭きを行う
2.キッチンペーパーで乾拭きを行う

■頑固な汚れのお手入れ
材料:
・メラミンスポンジ
・水
・キッチンペーパー

1.水を含ませて絞ったメラミンスポンジで汚れの箇所をこする
2.キッチンペーパーで丁寧に拭き取る

※それでも取れない場合は
1.スクレイパー(へら状)の器具で力を入れすぎないようにこそげ取る
2.水を含ませて絞ったメラミンスポンジで汚れの箇所をこする
3.キッチンペーパーで丁寧に拭き取る

木製部分の手入れ

アンティーク家具 お手入れ

食器棚の置かれるキッチンやダイニングでは、どうしても気が付かない間に汚れがついてしまいがち。特に油はねは木製家具の茶色で気づきにくいため、定期的にチェックする習慣をつけるのが良いと思います。日頃のお手入れは乾拭きでOKです。ワックスやオイルフィニッシュなどがかかっている家具に水拭きを行うと、ワックスやオイルが取れてしまう恐れがあるので、基本的にはおすすめしません。

汚れた箇所の手入れについては、柔らかい布で水拭きを行い、最後に乾いた布で拭き上げれば大抵の汚れは取れるはずです。木製家具に水分は大敵であるため、水拭きの際はしっかり固く絞った上で行うことを心がけましょう。また、掃除後乾きをよくするために部屋の通気性を良くするのもおすすめですよ。

ペイント部分の手入れ

ペイント家具 お手入れ

ペイントのアンティーク食器棚についても、日頃から油汚れなどが飛び散っていないか確かめることが必要です。掃除をしたらペイントが剥がれてしまうのでは?と思うかもしれませんが、きちんとした手順を守れば家具を傷めることもありません。

日頃のお手入れはタオルで乾拭きすれば十分です。ではもし汚れがついてしまった場合は、先ほどと同様良く絞った布で汚れの箇所を水拭きし、柔らかい布で拭き取れば完了です。ただし、研磨剤などは家具を傷めることになるので絶対に使用しないようにしてくださいね。

カビが生えてしまったら?

アンティーク 食器棚 白

気にかけていても、設置している環境が多湿であるとカビが発生することもあります。

一刻も早くカビを取り除きたい気持ちも十分分かりますが、手入れの方法を誤ると塗装が落ちて変色を起こし、大切なアンティークの見た目を台無しにしてしまうかもしれません。

カビが生えてしまったら、拭き取りを行う前に、どのように対処すべきかまずは購入したお店に相談してみましょう。「拭き取りもダメなの?」と思うかもしれませんが、家具の仕上げに何の塗装を施しているのかによっても適した方法が違うためです。

アンティークショップに確認すること

  • 自分の購入したアンティーク食器棚の仕上げの方法は何か
  • この後どのように対処すれば良いか(規模によってはショップ持ち込みになる可能性も)

よくカビ除去の方法としてエタノールを用いた方法がおすすめされていますが、ワックスやオイルなどでフィニッシングされたもの(北欧家具なども含む)は変色を引き起こす恐れがあります。

カビの規模やショップの対応によってはご自分で対処することになるかもしれませんが、適切な処置を行う前に、入念に手順を確認して、疑問点が残らないようにしておきましょう。

最後に

あなたの見た事がある”おしゃれでぬくもりある食器棚”は、本日ご紹介した中にもきっとあったはずです。そして自分の欲しかったものが、この記事を読む前よりも具体的になったのであれば何よりです。

また、単におしゃれな食器棚をおすすめしているのではなく、言うまでもなく実用性は当たり前に大切です。惚れ惚れしたり、時に冷静になってみたりしながら、あなたのとっておきのアンティーク食器棚を吟味してみてくださいね。

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