アンティーク全般

徹底紹介!アンティーク引き戸のすべて

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大正ロマン インテリア

「レトロ」や「古民家風」のインテリアに憧れるけれど、建具はどうしよう…とお悩みの方は多いのではないでしょうか。昔懐かしい建具といえば、やっぱり引き戸ですよね。

しかし、かつての日本にあったようなデザインのものを見つけるのはなかなか至難の業。現行品では、ピンとくるデザインを見つけられないことがほとんどではないでしょうか。

そこで候補に挙がってくるのがアンティーク。アンティークの引き戸なら、実際にかつて使われていたことのあるものですから、雰囲気や味わいは文句なし。インテリアにグッと深みを与えてくれます。でも、「アンティークの引き戸ってそのまま現代の建物にも使えるの…?」そんな疑問もありますよね。

この記事では、誰も教えてくれなかったアンティーク引き戸について、その種類から実際に取り入れるときの設置方法までを一挙にご紹介していきます。

Contents

材質別にみる、アンティーク引き戸の種類

新築やリノベーション中の方、インテリアにこだわりたい方にとっては、現代物の引き戸はなんとも味気ないように思えてしまうことがありますよね。それに対してアンティークの引き戸は、長い時を経てきたことがよくわかる木の風合いや、当時の意匠が感じられるデザインなど見た目も味わい深いものが多くあり、お部屋にグッと深みを与えてくれます。
まずは、アンティーク引き戸にどのような種類があるのかを、ざっと確認してみましょう。現代に多い洋風なお家にも合わせやすいガラス戸から順番に、使われている材質別にご紹介します。

洋室にも合わせやすい、ガラス戸

和風よりも洋風なつくりのお家が多い現在。でも、洋室にも引き戸を合わせたいという方も少なくありませんよね。そんな方におすすめのアンティーク引き戸が、ガラス戸です。シンプルなものから凝ったデザインのものまで、幅広くありますよ。

レトロでシンプルな木枠ガラス戸

レトロ ガラス戸

シンプルな木枠ガラス戸は、懐かしさを感じるレトロな雰囲気です。和室はもちろん、洋室に合わせても違和感がありません。
より可愛らしい雰囲気を目指すなら、白や淡い水色などのペイントが施されたデザインのアンティーク引き戸がおすすめです。

モダンな雰囲気漂う、デザイン性のあるガラス戸

引き戸 ナチュラル

こちらのガラス戸は、先ほどとは違って変わったデザインの木枠が特徴です。縦と横の線でつくる四角形の大きさや形に変化をもたせることで、変則的な模様がつくりだされ、どこか西洋的な印象も受けますよね。お部屋にアクセントとして合わせれば、一気にモダンな雰囲気になりますよ。

大正ロマンなムードあふれる色ガラス入りのガラス戸

大正ロマン 建具

赤、青、緑、黄など原色の鮮やかな色ガラスが入った引き戸。当時としても高級品で、ハイカラな建物に使われていました。大正ロマンなお部屋づくりにはぜひ取り入れたい建具です。お部屋の家具の色を同じトーンで統一し、アクセントカラーとして引き戸の色ガラスを効かせれば、独特のムードがありつつもまとまったお部屋に仕上がります。間接照明との相性もよく、明かりを楽しむインテリアにもおすすめです。

古い木が味わい深い、木製引き戸

アンティークならではの古い木の質感を楽しめるのが、木材そのものを活かした引き戸です。格子戸や板戸、蔵戸など、昔から日本の暮らしに寄り添ってきた建具は、その見た目からも積み重ねてきた時間の深みを感じられます。

和の趣あふれる格子戸

和風 格子戸

京都の町屋など、昔ながらの日本家屋を思わせるこちらの格子戸。“古民家風”など、和の雰囲気を出したいときにおすすめの建具です。特徴は、規則的に並んだ縦長の長方形の格子模様。中にはガラスや障子紙が入れられているものもありますが、向こう側と吹き通しになっている「吹き抜け格子戸」が基本の形です。また、格子の裏に「孫障子(裏障子)」と呼ばれる小さな障子をはめられるものもあり、このタイプなら季節や用途によって仕様を変えることができて便利ですよ。

木味を楽しむ、板戸

帯戸

板戸は、ガラス戸や格子戸とは対照的に、全面に板が張られているタイプのアンティーク引き戸です。シンプルな造りだからこそ木の味が活き、お家の雰囲気を引き立ててくれます。使われている木材ならではの色味や木目を楽しむのも良いですね。中央に帯状の桟が入った「帯戸」など、装飾性のあるものもあります。

重厚感漂う、蔵戸

蔵戸

かつて大事なものを収納する蔵の入り口として使用されていた蔵戸は、その重厚感が特徴です。格子が入ったデザインのものや、板戸のように木味を活かしたものがありますよ。大きな金具がついているものもありますが、地域によってこの装飾は違うので、いろいろと比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

和紙が張られた、障子戸と襖(ふすま)

かつて日本の住宅では、細い骨組みの表と裏の両側に紙を張った建具で空間を仕切って生活していました。そうした造りの障子や襖は、今でも馴染みのある建具ですよね。それぞれの特徴を見てみましょう。

採光に優れた、障子戸

障子戸

現在でも和室に使われる障子戸。当初は、襖(ふすま)や衝立(ついたて)など、空間を仕切ったり視線を遮ったりするものの総称でした。現在では、紙を張ることで空間は仕切りつつも採光を実現した「明かり障子」を指すことが一般的です。
障子戸のなかには、「額入り障子」や「雪見障子」などといった、ガラスがはめられたものもありますよ。

※額入り障子…障子戸の中央に額縁のようにガラスが入れられているもの。
※雪見障子…障子戸の下半分にガラスが入れられているもの。

 

機能も充実、襖(ふすま)

襖戸

主に室内の間仕切りに使われる襖。美しい絵柄も襖ならではの魅力ですよね。今でも見かける襖ですが、アンティークの襖は良い状態で残っているものがなかなか無く、とても希少なんです。さらに、アンティークの襖には、調湿機能があり通気性にも優れているという特徴があります。これは、格子状に組まれた骨組みの両面に和紙を何枚も張り重ねることで、内部に空気の層ができるためなんです。一方、現在では段ボールや発泡スチロールが使われた量産襖が主流で、同様の効果を得られるのは難しくなっています。このように貴重なアンティーク襖は、見つけたらチャンスです。

シャビーな雰囲気。グリアージュ戸

グリアージュ

空間を完全に隔てることには向きませんが、ひと味違うインテリアを目指したい方におすすめなのが、グリアージュ戸です。グリアージュとは、フランス語で金網のこと。この金網は新しく張られたものですが、現代の引き戸ではなかなか見ることのないデザインで、めずらしい建具といえます。シャビーなペイントと合わさることで、より一層アンティークらしい味のある古さが感じられます。六角形に編まれたデザインがなんともお洒落で、ガラスとはまた違った趣を演出してくれますよ。

ここまで、アンティーク引き戸を大まかに材質別でご紹介しました。ひとことでアンティーク引き戸といっても、さまざまな種類がありますね。しかしアンティーク引き戸は、見た目のデザインだけで選んでしまうと失敗してしまうこともあります。
そこで、次ではもう少し詳しく、お家の中の設置場所による使用用途なども踏まえながらアンティーク引き戸の種類を見てみましょう。

使用シーン別でみる、おすすめアンティーク引き戸

アンティーク引き戸を選ぶ際に大切なのは、使用する場所をきちんと考えること。視線を遮れるほうがいいのか、光は取り入れられるほうがいいのかなど、生活するうえで大切な要素も忘れずに考慮しましょう。お家の中の場所ごとに実例をあげながら、おすすめのアンティーク引き戸の種類をご紹介します。

開放感とプライベートのバランスが大事なリビングには、ガラス戸と板戸

お家の中心的な空間でもあるリビングは、家族の団らんの場であったり、お客さんがやってくればおもてなしの空間にもなったりしますよね。その一方で、ひとりで昼寝をしたりテレビを見たりといったくつろぎのスペースとしても使えます。自分や家族のリビングでの過ごし方をイメージしながら、ぴったりのアンティーク引き戸を探してみてくださいね。

洋室にも合う木枠ガラス戸は、ガラスの種類に注目

レトロ 引き戸

お部屋に合わせやすい木枠ガラス戸は、家族が集まるリビングにおすすめ。光を取り込むことができるので、明るい空間に仕上がります。しかしもう一歩踏み込んで、選ぶ際にはガラスの種類にも注目してください。
向こう側がはっきり見えるクリアガラスなら、解放感がある一方、隣の部屋や廊下などから丸見えとなってしまいます。来客が多いなど、他の部屋からの視線が気になる場合は、目隠し機能のあるガラスのものを選んだほうが無難ですよ。
目隠しになるガラスの中でも、アンティーク引き戸に似合うものを4つご紹介します。

■すりガラス

すりガラス

別名「くもりガラス」ともいわれ、全体がぼやっと白っぽいのが特徴。視線を遮りながら、やわらかい光を均一に取り入れてくれます。

■ダイヤガラス

ダイヤガラス

表面の細かい凹凸がダイヤモンドのように見えるガラスです。光は通しますが、透明度は低く、向こう側が見えにくいのが特徴です。

■モールガラス

モールガラス

さりげないストライプ模様がかわいらしく、人気のガラスです。このモールガラスに加工を施し、さらに透明度が低くなっている「銀モールガラス」は、光が当たると銀色に輝くのが特徴です。

■結霜ガラス

結霜ガラス

霜が降りたような見た目はひとつとして同じ模様はなく、希少なレトロガラスです。色は透けやすく、シルエットをぼやかしてくれる程度なので、目隠しの機能としては半分くらいといったところでしょうか。

どの程度目隠しになればいいのか、用途に応じてちょうど良いガラスを選ぶことがポイントです。また、現在ではホームセンターなどでガラスフィルムを購入することも可能です。透明なガラスに好きな模様のフィルムを貼ることで、目隠しすることもできますよ。

音や光を遮断する板戸なら、よりプライベートな空間に

板戸

板が張られている板戸なら、視線とある程度の音も遮ることができるので、戸を閉めるだけでプライベートな空間に。部屋数が少ないお家での、リビング兼自室という使い方にも向いています。そのほか、集中したい書斎などに使用しても良さそうですね。
ただし、先ほどの目隠しになるガラスと違って光も通さないため、背が高い家具が多いお部屋だと圧迫気味に感じられてしまうかもしれません。置く家具は背を低くするなど、全体のバランスを考えながら取り入れてみてくださいね。

隣の部屋とのつながりを考えるダイニングには、格子戸と帯戸

毎日必ず使うダイニング。隣り合う部屋に応じて、ぴったりのアンティーク引き戸も変わります。ダイニングと隣であることが多いリビングと和室について、それぞれのパターンを見てみましょう。

吹き抜け格子戸でリビングとのつながりを

和モダン ダイニング

ダイニングで過ごす時間が多いのは、やっぱりお母さんでしょうか。ダイニングとリビングの間に吹き抜け格子戸を使用すれば、ダイニングでの作業中も、リビングの家族の気配を感じながら過ごすことができます。
風も通すことができるので、エアコンの風が直接当たるのを避けたいという場合には、隣の部屋から風を送ることができるのも優れた点ですね。
また、先ほどご紹介した「裏障子」と同様に、格子の裏にガラスがはめられる「裏ガラス」のものを使えば、視線は完全に遮らないまま空間を仕切ることができますよ。

和室との仕切りには、帯戸

和風 ダイニング

ダイニングと和室が隣り合っている場合、フローリングのダイニングと畳の和室を仕切る建具は、どんなデザインにしたらいいのかと迷ってしまいがちですよね。
ダイニングは何かと物音が立ちやすくにぎやかな一方、和室はくつろぎがメインの「静」の空間です。このふたつの空間の間には、視線を遮ることができる帯戸がおすすめ。うるさすぎない装飾のものを選べば、圧迫感をやわらげながらも、ふたつの空間のちょうど良いつなぎ目の役割を果たしてくれますよ。透かし彫りや色ガラスがはめられたものなど、当時の意匠が光るものが多くあります。

建具でも伝統を楽しみたい和室には、障子戸と襖(ふすま)

せっかく和室があるのなら、障子や襖など、アンティーク引き戸の中でも長い歴史のあるものをぜひ取り入れて、昔ながらの風情を楽しむのも良いものです。

やさしい光を取り込む、障子戸

額入り 障子

障子戸の特徴といえば、視線を遮りつつ、室内にやさしい光を取り込んでくれるところ。
縁側に面した和室などにもよく見られますよね。断熱性や吸湿性もあるため、外に面したガラス戸と合わせて二重で使用すると効果的です。さらに、障子紙はフィルターのような効果もあり、お部屋の空気の交換と清浄もおこなってくれるんですよ。
畳のある和室だけでなく、明るい雰囲気の和モダンスタイルのお部屋にもぴったりです。

機能性も芸術性も抜群の、襖(ふすま)

ふすま

動く間仕切りとして使える襖。取り外しも容易なうえ、すべて閉じれば壁代わりにもなるのが特徴です。襖を閉めて2部屋をばらばらに使うのはもちろん、襖を取り外して大きくひとつの空間として使うなど、お部屋を柔軟に使うことができますよ。
さらに、襖の魅力といえばその美しい襖絵。日本では当時から、建具が室内装飾の役割も担っていたんですね。襖絵によって和室の印象が大きく変わるので、襖を変えるだけでもお部屋の模様替えを楽しむことができます。

ここまで見てきたように設置する場所も考慮すれば、アンティークの引き戸選びに失敗しません。快適にアンティーク引き戸のある生活を楽しむことができますよ。

アンティーク引き戸の気になる価格

さて、次に気になる価格をご紹介します。大きさやセットになっている枚数、装飾の程度によって価格は変わってきますよ。ざっくりと種類ごとにまとめたので、参考にしてみてください。

木枠のガラス戸

ガラス 引き戸

1枚…30,000円前後。
2枚セット…30,000円前後~。
3枚セット…40,000円前後~50,000円前後。
4枚セット…50,000円前後~170,000円前後。高級材である欅が使われた「総欅材」のものとなると、500,000円台、600,000円台となることもあります。

建具の大きさのほか、使われている木材やガラスの種類、デザイン性などによっても価格は変わります。

色ガラス入りの引き戸

色ガラス 建具

1枚…40,000円前後~270,000円前後。
2枚セット…100,000円前後~210,000円前後。
3枚セット…200,000円前後~270,000円前後。
4枚セット…260,000円前後~480,000円前後。

使われている色の数が増えるほど価格も高くなる傾向にあります。同様に、凝ったデザインのものほど高額です。

シンプルな板戸

木製 引き戸

1枚…20,000円前後~70,000円前後。
2枚…30,000円前後~130,000円前後。
3枚…60,000円前後~140,000円前後。
4枚…50,000円前後~350,000円前後。

木材によって価格が変わります。一枚板のものや、高級材である欅(けやき)が使われたものほど高価です。

蔵戸

アンティーク 蔵戸

1枚…90,000円前後~270,000円前後

大きさ、材質、デザイン性によって価格に開きがあります。

障子戸

障子

1枚…10,000円前後~。
2枚セット…10,000円前後~120,000円前後。
4枚セット…60,000円前後~150,000円前後。

デザイン性のあるものほど価格は高くなる傾向にあります。

襖 高級

2枚セット…50,000円前後~100,000円前後。
4枚セット…200,000円前後。

高級和紙や織物などで仕上げられているものの価格はこのとおりです。そのほか、状態や絵柄によって価格は変わってきます。

グリアージュ戸

金網 ドア

1枚…80,000円前後。

グリアージュが施された引き戸はめずらしいので、見つからない場合は開き戸タイプのグリアージュ戸を見つけて、引き戸に変える方法もありますよ。

さて、アンティーク引き戸の種類と価格がわかったところで、次では設置方法について確認しておきましょう。

室内用のアンティーク引き戸の設置方法

購入前に確認しておきたいアンティーク引き戸の設置方法。まずは、取り入れやすい室内用のアンティーク引き戸の設置がどのようにおこなわれるのか、4つのパターンを見てみましょう。基本的には、業者さんにお願いすることになります。玄関については、次の章でお話ししますよ。

新築や大規模リノベーションなら、建具の準備はなるべく早めに


引き戸を取りつけるには、建具がぴたりとはまる枠が必要です。そのため、まず使いたい建具を購入して、それから大工さんや建具屋さんにその建具に合わせて枠をつくってもらうことになります。枠を先につくってしまって、あとからお気に入りの引き戸がはまらない、なんて悲しいことにならないように、このことはしっかりと頭に入れておいてくださいね。
遅くても、新築の場合は建前が終わった直後まで、リノベーションの場合は施工が始まるまでには、設置したい建具を準備しておくようにしましょう。

開き戸用の枠に引き戸を取り付けたい場合は工事が必要


現在のお家で開き戸を使っていた場所に引き戸を設置したい場合、開き戸の枠に引き戸を取りつけることはできないのか気になりますよね。基本的には、枠を開き戸用から引き戸用に変える工事が必要になります。開き戸用から引き戸用に幅を変えなければならないので、その分大がかりな工事となり、工費も高くなる傾向にあります。引き込み戸にしたい場合はとくに、戸がしまい込まれる「戸袋」という空間が必要になるので、それが可能かどうかの確認も必要です。どのような工事が必要になるのか、費用などを含めて施工業者さんとよく相談するようにしてください。
相場としては、建具本体の価格も合わせて十数万円~となっています。

※引き込み戸…壁の中に戸が引き込まれ収納されるタイプの引き戸のこと。

すでにある引き戸用の枠に合わせて建具の大きさを調整


アンティーク引き戸は大きさもまちまちで、引き戸の枠であっても、すでにある枠にぴたりとはまるものを見つけることは難しいのが事実。新築やリノベーションなどのように大規模な工事をおこなわずに、アンティーク引き戸を取り入れたいという場合は、建具の高さや幅を調整し、既存の枠に合わせる方法をとることになります。
費用は、建具本体と別途で数千円~数万円かかってしまいますが、建具を購入したお店や、そのほか建具の調整を引き受けてくれる建具屋さんにお願いしてみてください。
このとき少し頭に入れておいてほしいことが、すでにある枠と、アンティークの引き戸の風合いがマッチするかどうかということ。あまりにも違ったりすると、素敵な引き戸を取り入れても違和感が残ってしまうことになりかねませんので、その点も少し気にかけてみてくださいね。

開き戸用の建具を引き戸として使うことはできる?


引き戸が欲しいけれど、気に入ったデザインの建具が開き戸用だった、なんていうこともあるかもしれません。そんなときは、建具屋さんに頼んで、開き戸用のアンティーク建具を引き戸にしてもらうという方法があります。やってもらえるかどうかは、個別に確認してみてくださいね。開き戸用の建具なら西洋のものもあり、デザインの幅も広がります。お洒落なステンドグラス入りなど、他にはない引き戸にしたい!という方にはおすすめですよ。

室内引き戸の設置について、状況に応じた4つのパターンを見てみました。今の自分の状況を確かめて、細かくは専門業者さんとよく相談することが大切です。次では、玄関引き戸の設置について注意点も併せて確認してみましょう。

玄関にアンティーク引き戸は不向き。それでも取り入れるには?

実は、アンティーク引き戸は現代の建具に比べて華奢なため、防犯や気密性の面から、玄関に使用することはあまりおすすめできません。それでも、和の趣あふれる素敵なアンティーク引き戸をぜひともお家の入り口として取り入れたいという方もいますよね。アンティーク引き戸の中でも丈夫な造りである蔵戸なら、玄関に使用しても比較的大丈夫といえそうです。
ただし、木材の性質により隙間ができてしまうなど、気密性に関しては完璧とはいえないので、お家に取り入れるには工夫が必要です。以下の注意点を参考に検討してみてくださいね。

アンティーク引き戸を、玄関用として使用するときにチェックしておきたいこと

玄関には不向きなアンティーク引き戸ですが、どうしてもアンティークの引き戸を玄関に使いたいという方のために、最低限のチェックポイントを「防犯面」と「気密性」というふたつの観点からご紹介します。

①防犯については、「鍵」と「ガラス」に注意


・鍵が取りつけられるしっかりした造りのものを

玄関の防犯といえば、真っ先に出てくるのが“鍵”ですよね。アンティーク引き戸を玄関に使用する場合、鍵が取りつけられるように框に充分な幅のあるものを選んでください。当時は店舗の入り口に使われていたものなど、しっかりした造りのものなら大丈夫でしょう。鍵については、次の章も参考にしてみてくださいね。

※框(かまち)…建具の四辺を囲む枠材のこと。

ガラス戸は避けて

アンティーク引き戸にはガラスが使われたものが多くありますが、簡単に割られてしまうという可能性もあるため、玄関での使用はおすすめできません。とくにガラス面の大きなものは避けましょう。
やはり最初にご紹介した蔵戸のように頑丈なものや、厚みのある板戸などのほうが安全です。なお、板戸でも軽く華奢なものだと強度に欠けるので避けてくださいね。

②建具を二重に設置して、気密性を確保


玄関の戸には、やはり気密性も求めたいところ。しかしアンティーク引き戸だと、どうしても現代物と同程度の気密性を確保することはできません。アンティークの引き戸は木材でできており、湿度によって膨張・伸縮するので、長く使用しているうちに隙間ができてくることもあるのです。また、現代のもののように断熱性についても充分とはいえないので、とくに冬場は快適に過ごすことが難しくなってしまうでしょう。
それでもアンティーク引き戸を玄関に設置したい場合は、二重に建具を設置するという方法があります。たとえば、玄関の戸にアンティーク引き戸を使うなら、玄関からリビングへ入る戸は気密性のある現代のものにするなどといった方法です。

③防犯と気密性、両方の対策をして使用すること


防犯面と気密性の面をまとめて考えると、

・しっかりした鍵を取りつけられる丈夫なつくりの建具を用意すること
・建具を二重で使用すること

この両方を一緒に取り入れることをおすすめします。
また、アンティーク引き戸の塗装が風雨にさらされても大丈夫かどうかは、ショップごとのメンテナンスによって違うので、お店に確認するようにしてくださいね。

設置方法は室内と同様


玄関の場合も、引き戸の設置方法は室内と変わりません。取り付けたい建具にぴったりのドア枠をつくる必要があり、状況によって必要な工事の規模も変わってきます。それに応じて工事費や工事期間も変わります。施工業者さんに確かめてください。
個別の状況に応じて幅が出るため、一概に言うことは難しいのですが、およそ30万円程度はかかるものと考えておくと良いと思います。

いかがでしょうか。防犯や気密性の面で心配なく使えるよう工夫ができれば、蔵戸などの頑丈なアンティーク引き戸はとても素敵な玄関として活躍してくれますよ。どっしりとした構えは存在感があり、現代物にはない味わいからも、まさにお家やお店の「顔」となり得る建具です。玄関にアンティーク引き戸を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

アンティーク引き戸の「鍵」についての注意点

先ほども少し触れましたが、アンティーク引き戸を使用する際、場所によっては鍵をかけて使いたいということもありますよね。ここでは、アンティーク引き戸を使用する際に知っておきたい鍵のことについてお話しします。

アンティーク引き戸の「鍵」は、現代のものを使用する

引き戸 鍵 アンティーク

アンティーク引き戸には、鍵がもとから付いているものもあります。しかしそれは古いものですので、突然開かなくなるということも考えられます。そのため、もとから付いている古い鍵を使うことはおすすめしません。現代の鍵をつけて使用するようにしましょう。「アンティーク風」「アンティーク調」といったものなら、せっかくのアンティーク引き戸の雰囲気も壊さずに使えますよ。インターネットなどで見つけられます。

玄関の鍵は特注になることも

蔵戸 鍵

玄関の戸につける鍵は防犯上とても重要になるので、現行品のしっかりしたものを建具屋さんに取りつけてもらいましょう。
また注意点として、蔵戸は厚みがあるものもあり、それに対応する鍵が販売されていないこともあるようです。その場合は特注で鍵屋さんにつくってもらいましょう。

室内引き戸の鍵は、建具の種類に応じて選ぶ

トイレや洗面所、自室など、室内の引き戸にも鍵をつけたいことがありますよね。
アンティーク引き戸の形状はさまざまです。鍵を取りつけたい部分に充分な幅があるか、厚みは足りているかなど、建具の形状に合わせて付けられる鍵を選びましょう。
どのようなタイプの鍵があるか、簡単にご紹介します。

シンプルなラッチタイプ

真鍮 ラッチ

こちらは自分でも取りつけることができます。それほどスペースを必要としないので、枠部分にあまり幅のないガラス戸などにも取りつけられますよ。使いやすい位置と、きちんとフックを掛けられる距離かどうかを考えてから、戸と柱に片方ずつ打ち込めば完了です。

つまみを回すことで鍵がかけられるタイプ

形状がシンプルなので、建具の色合いや引き手の色と合わせて選べばしっくり馴染んでくれますよ。ただし、鍵を取りつける部分に穴をあけてはめ込む必要があるため、その分の幅や厚みがない建具だと付けることができません。また、DIYで付ける方もいますが、慣れていない方では大変かもしれません。建具屋さんにお願いすれば、きれいに仕上げてもらえて安心です。

室内用の引き戸に取りつける鍵は、雰囲気をこわさない真鍮製のものが人気です。このほかにも様々なデザインのものがあるので、気に入るものを見つけてみてくださいね。アンティーク家具を扱うお店や、通販サイトなどで見つけることができますよ。

アンティークな雰囲気を出す「引き手」の種類は?

鍵と同時に引き戸のパーツとして忘れてはならないのが、戸を開閉する際に必要な「引き手」です。アンティーク引き戸にはもとから付いているものも多いです。一方、現在使っている戸の引き手を変えることでアンティークな雰囲気を出したい、ということもありますよね。あるいは、開き戸用の建具を引き戸に変える場合なども、引き手を探す必要があります。ここでは、アンティークな雰囲気に合う引き手をタイプ別にご紹介します。鍵と同様、インターネット通販ならさまざまな種類を見つけられますよ。

ベーシックな手をかけるタイプ

アンティーク 引手

アンティークらしい雰囲気を出すなら、やっぱり真鍮製がおすすめ。シンプルなものから凝った装飾が施されたものまであるので、イメージに合う引き手を探してみてくださいね。
建具にもとから付いている引き手と同じ大きさのものを取り付けるなら、ドライバーを使って自分で取り付けることも可能です。付いている引き手を外して、そこに新たな引き手を付けるだけで完了です。それ以外の場合は、取り付ける引き手を建具にはめ込むための穴を開けなければならないので、難易度は上がります。難しい場合は、建具屋さんにお願いしましょう。

存在感のあるハンドルタイプ

真鍮 取っ手

先ほどのベーシックな引き手に比べて大きく、存在感も出るため、戸周りやお部屋全体の雰囲気と合うかどうかをチェックすることが失敗しないコツです。
真鍮製のものが多いのですが、同じ真鍮でも色合いは多様。どこか温かみのあるブラックや、雰囲気あふれる赤褐色は、それだけでもアンティークな印象になりますよ。ピカピカに輝くゴールドも、使い込むうちに真鍮独特の味わいが出てきます。
取りつけはネジでとめるだけで済むので、簡単にできるのもうれしいですね。

アンティーク引き戸をインターネット通販で買うときのポイント

鍵や引き手などのパーツは、インターネットで見つけることができるとお話ししました。同様に、アンティーク引き戸の本体もインターネットで探すことができます。
アンティーク家具や時代家具を専門に扱っているお店の実店舗が近くにない場合は、ウェブショップをあたってみましょう。その際のポイントが以下の通りです。

「ゆるみ」がないかしっかり確認

建具 調整

建具は何より実用的であるかどうかということが大事になります。アンティークの引き戸は、長年の使用から「ゆるみ」が生じているものがほとんどなので、しっかりと締め直しをおこなっているお店で買うことが基本です。
実物が見られないインターネットでは、しっかりとメンテナンスがおこなわれていることが明記されているウェブショップを選んだり、あるいは電話やメールで確認するようにしましょう。

商品写真で色味や傷など商品の状態を確認

アンティーク 引き戸

商品の実物が見られず、直接お店の人に会うこともできないインターネットでの買い物は、不安に思う方もいますよね。でも、そんな不安を取り除くために、商品画像を多く用意し、商品の色味や傷などもきちんと伝えようと、誠意をもって工夫しているショップもあります。商品の画像や説明文、そして電話やメールなどでの対応から判断し、安心できるお店を選ぶことがポイントです。

検索ワードは「引き戸」に絞らず「ドア(開き戸)」でも

建具 ペイント

アンティーク引き戸を探すコツとして、「引き戸」に絞らず「ドア(開き戸)」も併せて見ておくと、選択肢が広がりますよ。これまでにもお話ししてきたように、開き戸用の建具を引き戸仕様に変えてもらえる場合があるからです。お店の人や建具屋さんに確認してみてください。

 

アンティーク引き戸の、選び方・扱い方・お手入れ方法

最後に、この先も長く使っていくためのアンティーク引き戸の選び方・扱い方・お手入れ方法について知っておきましょう。
アンティークは、かつて誰かが使っていた中古品です。短くても何十年という時を経てきているものですので、やはりそれなりの消耗が出てきてしまうのは仕方のないこと。そんなアンティークの引き戸を大切に使い続けていくために押さえておきたいところです。

アンティーク引き戸を選ぶときの注意点

長く使っていくには、購入時にどんなものを選ぶかも重要です。大事に使われてきたものや丁寧に修理されたものを選べば、購入してから不便さに悩まされることもなく、愛着をもって使っていけます。

「がたつき」がないか、「隙間」ができないかを確認

和風 建具

アンティーク引き戸には、これまでの長年の使用から、がたつきがあるものや隙間ができてしまうものなどがあります。これは木材のゆるみからくるものです。きちんとメンテナンスをおこなっているショップであれば、このゆるみを締め直して、安心して使える状態で販売されています。各ショップに確認してから買うようにしましょう。

新築の場合は、充分に予算をかけて長く使える良質なアンティーク選びを

格子戸

新築はあらゆることに費用がかかり、建具ばかりに費用をかけていられないという方も多いと思います。しかし、ここから長く使っていくものなので、妥協せずに選んでいただきたいところ。アンティークはどうしても長年使用されてきた古いものですから、しっかりと質の良いものを選んでおかないと、あとで面倒なことになってしまいかねません。これまでもお話ししてきた通り、アンティーク引き戸の交換には工事が必要になったりと、自分で気軽に交換できるものばかりではないので、最初の段階で長く使っていける良質なものを選んでおくのが断然おすすめです。

アンティーク引き戸の扱い方

組子 建具

買うときに良いものを選ぶだけでなく、毎日の生活の中での扱い方も、長く使用していくためには重要です。
引き戸の開閉時には、必ず引き手をもって、丁寧におこなうようにしましょう。
木製の引き戸は、過度の湿気や熱気、乾燥によって「反り」が生じてしまうことがあります。そのため、日光が直接あたる場所に設置する場合は、窓にカーテンや簾をかけることをおすすめします。冷暖房器具を使用する際には、直接熱気や冷気が当たらないようにしましょう。すぐ近くでタバコを吸う場合などは、煙が汚れの原因となるので、必ず換気をするようにしてください。

アンティーク引き戸のお手入れ方法

アンティークは手を入れることでずっと使い続けていくことができます。材質に合ったメンテナンスをおこないましょう。

室内引き戸のお手入れ

①木材部分のお手入れ

木枠ガラス戸

表面についたホコリはハタキで払い、その後やわらかい布で乾拭きしてください。木製の建具は、水や湿気に弱いため、水拭きは避けてくださいね。水分がしみると、木が膨張・変形してしまい、「反り」や「ゆがみ」の原因となってしまいます。

②ガラス部分のお手入れ

ガラス拭き

ガラス部分は、やわらかい布で水拭きをおこない、その後キッチンペーパーで乾拭きしてください。最後にマイクロファイバーのクロスで拭き取れば完了です。
スプレー式のガラスクリーナーを使用したい場合は、必ず布を用意し、ガラスではなく布にスプレーをして、拭くようにしてください。ガラスに直接スプレーすると、汚れが木材部分に飛び散ったり、スプレーの水分自体が飛んで染みになってしまうことがあるので注意してください。

③引き手のお手入れ

建具 引手

頻繁なお手入れは必要ない部分ですが、だからこそ、気がついたときにはもう何年もお手入れしていなかった!なんていうことにもなりがちですよね。
素材によってはそうした使い込みが“味”ともなりますが、手垢やホコリで汚れていることも多いので、定期的に乾拭きするのがおすすめです。

・「真鍮」の引き手の場合

真鍮は、長く使い込んでいくうちに、色合いがくすんだり、乾拭きしても汚れて見えることがあります。その色合いや風合いの変化も醍醐味のひとつですが、気になる方は、半年に一度「真鍮用研磨剤」を使ってお手入れをしてください。やわらかい布などに染み込ませて磨くことで、真鍮独特のツヤのある美しい状態を保てます。

④障子や襖のお手入れ

ふすま 掃除

ハタキなどでホコリを落としましょう。敷居の溝部分にもホコリが溜まりやすいので、掃除機で吸い取ると良いですよ。それでも取れない細かい部分の汚れは、綿棒などを使って取り除きましょう。

・白木部分のお手入れ

障子の框は、白木製です。濡れた雑巾や化学雑巾を使うと、白木部分に水分が染みて変色したり反ったりする原因となるため、桟の部分や白木部分の汚れは柔らかい布で乾拭きして取ってください。

・ガラス付き障子のお手入れ

ガラス部分は、やわらかい布で水拭きをおこない、その後キッチンペーパーで乾拭きしてください。最後にマイクロファイバーのクロスで拭き取って完了です。

玄関引き戸のお手入れ

玄関引き戸は、雨や風などにより、ホコリや排気ガスなどが付きやすく、放っておくと劣化の原因になってしまいます。そのため、週に一度、やわらかい布で乾拭きしてホコリや汚れを落とすようにしましょう。また、台風の後や豪雨の後にもその都度しっかりとお手入れをしておくことが大切です。泥などがついた場合は、水かお湯で拭き取り、その後湿気を残さないように乾拭きしましょう。レールに砂や小石がたまると、開閉がスムーズにおこなえなくなります。週に一度、使い古しの歯ブラシなどで、砂や小石、ホコリなどを取り除くようにしましょう。

最後に

戦後、欧米化の流れに乗って、多くのお家では引き戸よりも開き戸が採用されてきました。しかし、最近では引き戸が見直され、「開き戸から引き戸に替えたい」という方も増えてきています。扉の可動域が大きい開き戸のように床面積を取らないところや、車いすの方でも開けやすく出入りしやすいといった、引き戸のバリアフリーな面が注目されているんです。
そんな中でもアンティーク引き戸は、古さゆえの味わいをお家に添えてくれるのが他にはない魅力。お気に入りのアンティーク引き戸を取り入れて、さらにインテリアを楽しんでくださいね。

 

 

 

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当サイトを運営する株式会社ライジングプレナーでは、ウェブショップ「ラフジュ工房」でアンティーク家具や建具の販売をおこなっております。記事でご紹介したアンティーク引き戸も様々な取扱いがございます。味わいのある引き戸をお探しの際には、是非のぞいてみてくださいね。

 

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