もう桐箪笥(桐たんす)で悩まない!上手な選び方からリメイク・買取まで徹底解説

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もう桐箪笥(桐たんす)で悩まない!上手な選び方からリメイク・買取まで徹底解説

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桐箪笥

桐箪笥(桐たんす)といえば、古くから嫁入り道具の1つとして親しまれてきた家具。今では昔ほどは目にしなくなりましたが、特に着物などデリケートな和服を保管しておく家具として人気ですよね。

職人が一つ一つ手作りする桐箪笥(桐たんす)は、現代の大量生産の家具と比べると、質・価格ともに特別感のある家具。だからこそ、「桐箪笥(桐たんす)を購入したいけど、種類が多くてどれを選べばいいのかわからない」「古い桐箪笥(桐たんす)をリメイクしたいけど、どんな風にリメイクしよう」「母から譲り受けた桐箪笥(桐たんす)。処分したいけどどうしたものか…」など、購入やリメイク、処分にあたって、どうするべきか悩むことが多いかと思います。

そこで今回は、これまで300点以上の桐箪笥(桐たんす)、そして3000点以上の和箪笥を扱ってきたラフジュ工房のスタッフとして、桐箪笥(桐たんす)の選び方・リメイク方法・お手入れ方法・処分方法まで、とことん解説していきますよ。

まずは桐箪笥(桐たんす)の選び方から。桐箪笥(桐たんす)を選ぶ際は、用途や予算、テイストなど、いくつかの視点から自分に合った箪笥を見分けることが大切です。桐箪笥(桐たんす)は最高級の箪笥として名高いですが、もちろんメリットだけでなく、デメリットもあります。桐箪笥(桐たんす)の特徴をしっかり押さえて、理想の桐箪笥(桐たんす)を手に入れましょう!

Contents

桐箪笥(桐たんす)とは?まずは歴史や特徴を知ろう!

桐箪笥(桐たんす)は、昔から着物の収納に重宝されてきた家具。現在、桐箪笥(桐たんす)が高級箪笥と言われる所以は、桐材の特性と婚礼箪笥として用いられた歴史にあります。
現段階で、まだ桐箪笥(桐たんす)を買うか、他の箪笥や衣装ケースなどを買うか迷っている方は、そもそもなぜ桐箪笥(桐たんす)が良いのかを知っておくと、選ぶヒントになるはずですよ。それでは、まずは桐箪笥(桐たんす)の歴史から紐解いていきましょう。

江戸時代に生まれた桐箪笥(桐たんす)。嫁入り道具として暮らしに根付いた家具

桐箪笥 歴史

江戸明治期頃の閂錠付き岩谷堂箪笥

日本で桐箪笥(桐たんす)が生まれたのは、江戸時代。現存する最古の桐箪笥(桐たんす)は、1772年に作られた閂(かんぬき)錠付き衣装箪笥と言われています。当初、箪笥は高級品だったため、使用するのは富裕層が中心でしたが、幕末から明治時代にかけて庶民の生活にも余裕が出て、手持ちの衣装や物が増えたころから、広く普及していきました。

桐箪笥(桐たんす)が嫁入り道具として作られるようになったのも、この頃から。一部の地域では、家に女の子が生まれると庭に桐の木を植え、嫁入りする際にその木を使って桐箪笥(桐たんす)を制作したのだそうです。

明治 桐箪笥

明治期頃の総桐材製庄内箪笥

明治時代には、裕福な人々の間で、より大型の桐箪笥(桐たんす)が多く作られるようになりました。特に東北や関東は桐材の産地が近かったため、重ね総桐箪笥(桐たんす)が多く流通したとされています。当時の住宅は、現代と違い気密性が低かったため、湿気から衣類や貴重品などを守る気密性の高い桐箪笥(桐たんす)はとても重宝されました。
また、この頃は総桐箪笥(桐たんす)も高級箪笥でしたが、より上手物の高級箪笥と言えば、外側に耐久性や美しさに優れた欅材、内側に気密性に優れた桐材を使った箪笥。見た目に豪華で機能性の高い箪笥として人気でした。

桐箪笥 古道具

昭和中期頃の3段重ね桐箪笥

大正から昭和初期にかけて、桐箪笥(桐たんす)は3段重ね・やしゃ仕上げという現代品に近い形に発達し、最盛期を迎えます。それまでは防犯や頑丈さが重視され、無骨な金具がたっぷりと付いたものが主流でしたが、徐々に使いやすさを重視したシンプルなものが増えていきました。

ここまで順調に発展してきた桐箪笥(桐たんす)ですが、昭和初期以降は、震災や戦争、生活様式の変化によって、段々と暮らしから遠ざかっていくことに。今では婚礼家具の風習も重視されなくなり、桐箪笥(桐たんす)が作られる機会は一気に減ってしました。

桐箪笥 小型

ただ需要は減ってきているとはいえ、現代でも有名産地の桐箪笥(桐たんす)は、着物を収納するための家具として人気です。また、今では新しい桐箪笥(桐たんす)を買うよりも、手持ちの桐箪笥(桐たんす)を修理に出したり、DIYでリメイクして楽しむ人が増えています。桐箪笥(桐たんす)の良さは、昔も今も変わりません。今の暮らしに合う形で、伝統を残していけたら素敵ですね。

参考:桐箪笥に関する研究[1]桐箪笥の変遷について

桐箪笥(桐たんす)のメリットとは?着物など大切な和服の収納に最適

さて、次は桐箪笥(桐たんす)の特徴を見ていきましょう。桐箪笥(桐たんす)が着物収納に向いていると言われるのは、大きく次の4つのメリットがあるためです。ただ、桐箪笥(桐たんす)でよく聞くメリットは、現代の暮らしに当てはめて考えると、変化している点もありますし、メリットの裏には当然デメリットもあります。まずは、桐箪笥(桐たんす)の良し悪しをしっかり押さえていきましょう。

桐箪笥(桐たんす)は湿気が溜まりにくい。防カビ・防虫に効果あり

桐箪笥 特徴

桐材は、柔らかく加工しやすい、調湿性があるといった理由から、高精度かつ気密性の高い家具を作ることに優れた木材。そのため、高い精度で作られた桐箪笥(桐たんす)は、湿気が多いと引き出しなどの隙間がぴったりと塞がり、中まで湿気が通りません。そのため、梅雨の湿気が多い季節も、冬の乾燥した季節も、一年を通して湿気が溜まりにくいんですね。

着物 保管 桐箪笥

そして箪笥内に湿気が溜まりにくいと、良いことが2つあります。それは、カビや虫が発生しにくいこと。特に、着物などデリケートな衣類は、湿気が多いとカビや虫が付きやすく、気づかぬうちに箪笥の中で傷みが進行してしまうことがあります。その点、良質な桐箪笥(桐たんす)に収納しておけば、良い状態で長期間保管しやすいのです。

桐箪笥 メリット

さて、ここまでは聞いたことがあるという人も多いかと思いますが、当店の経験を踏まえて、もう少し付け加えておくと、実のところ、データ上では桐材は他の木材と比べて、特に湿気や乾燥に対して伸縮性が高いとは言えません。実際、当店でも多くの和箪笥を取り扱っていますが、梅雨の時期と冬の乾燥した時期で、桐箪笥(桐たんす)が極端に引き出しの動きが異なると感じたことはありません。基本的に木材は、どんな種類でも、水分を吸収すると膨張し、乾燥すると収集します。

参考:(株)マルホン 木の大いなる特性“収縮”

桐箪笥 技術

では、なぜ桐箪笥(桐たんす)が特別良いと言われるのかというと、最高級の桐箪笥(桐たんす)は、木の切り出しから製作まで何年と手間暇をかけ、適材適所を徹底して作られるため、家具になってから歪みや隙間が生じにくいから。木の水に対する伸縮性は、木材の種類というよりは、どの部分を使うか(柾目・板目など)と、切り出してからどれほど乾燥させたか、によって大きく異なります。木材の伸縮が大きすぎると、家具になってから板が割れたり、引き出しが開かなくなったりといったトラブルが起きてしまうのですが、良質な桐材であればそういったトラブルが起きにくいため、箪笥として使うのに優れた良材と言えます。

良質な桐箪笥(桐たんす)は、古くなっても修理すれば新品同様に。寿命は100年以上

桐箪笥 寿命

桐箪笥(桐たんす)は、素材や作りが良質なものであれば、何十年と使って、傷や割れ、変色が生じたものでも、修理することで新品同様に蘇ります。もう少し専門的な言葉でいうと、桐箪笥(桐たんす)の再生や更生、洗い直しなどと呼ばれていますね。激しく消耗した桐箪笥(桐たんす)も、洗い・削り・締め直し・仕上げをすることで、傷や割れなどがなくなり、見た目にも綺麗に生まれ変わるんです。桐箪笥(桐たんす)は、半世紀に一度ほどのペースで修復しながら使うことで、100年以上も使い続けられるとされています。

桐箪笥(桐たんす)は虫を寄せ付けない効果もあり

桐箪笥 効果

桐材は、タンニンやパウロニン、セサミンなど、防虫効果のある成分を含んでいます。そのため、湿気を防いで虫の発生を予防するだけでなく、虫を寄せ付けない効果もあると言われています。また、タンニンは抗菌効果があり、菌やカビの繁殖を防ぎます。

ただ、実際のところ、桐材の防虫・防カビ成分については、それほど高い効果が期待できるわけではありません。当店に届く古い桐箪笥(桐たんす)などを見ると、虫食いやカビが発生しているものもあり、使われる環境次第と言えます。防虫・防カビ性を高めるには防虫剤や防カビ・乾燥剤を使ったり、湿った服や汚れた服をそのまま引き出しに入れないなどの対策が必要不可欠です。

地震・火事にも強いとされていた桐箪笥(桐たんす)

桐箪笥 地震

災害の多い日本で発展した桐箪笥(桐たんす)は、洋タンスと比べて地震や火事に強いと言われています。理由としては、地震に関しては、揺れても勝手に引き出しや扉が開きにくいこと、重心が中心にあって安定していること、桐材が柔らかく軽いことなどが挙げられています。また、火事に関しては、他の木材と比べて熱伝導性が低く、発火するのに時間がかかること、気密性が高く中まで火が回りにくいことが利点と言われています。

ただ、これに関しても、他の家具と比べるとマシという程度で、桐箪笥(桐たんす)を使っているから安全ということではありません。特に地震対策は、転倒防止用グッズを使う、箪笥の足元で寝ないなど、日頃から備えておくことが重要と言えます。

桐箪笥(桐たんす)のデメリットは、大きく4つ

桐箪笥(桐たんす)について調べていると、良いことばかり目に付くようですが、デメリットとしては何があるのでしょうか。大きくは次の4つがあります。

桐箪笥(桐たんす)は、木が柔らかく傷つきやすい

桐箪笥 古い

1つ目は、桐箪笥(桐たんす)は木肌が柔らかいため、ちょっとぶつけたり引っ掻いたりしただけでも傷がつきやすいこと。また、昔ながらの砥の粉で仕上げた桐箪笥(桐たんす)だと、手垢や汚れが付きやすく、汚れも目立ちやすいです。小さい子供やペットのいる家庭では、特に注意が必要となるでしょう。防汚対策として、油単(ゆたん)というカバーを使っている方もいます。

桐箪笥(桐たんす)は、年月とともに変色する

桐箪笥 変色

桐箪笥(桐たんす)は、時間が経つにつれて、赤茶や黒っぽい色合いに変色していきます。これは、防虫成分としてもご紹介したタンニンという物質の仕業。空気に触れるうちに自然と色が変わるんです。この変色は、たとえ丁寧に下処理をした桐材を使ったとしても免れられません。特に、制作前段階でのアク抜き(雨ざらし・自然乾燥など)が不十分だと、桐が変色しやすいと言われています。安い桐箪笥(桐たんす)だと、そういった安い材を使用していることもあり、たった2〜3年ほどで変色してしまう場合もあります。

桐箪笥 砥の粉

桐箪笥(桐たんす)の中でも、特に昔ながらの砥の粉仕上げの箪笥は、色の変化が大きいため要注意です。買ったばかりの頃は、明るく上品な黄色ですが、時間が経つとともに黒っぽく変色して落ち着きます。色の変化が気になるなら、焼き仕上げやオイル仕上げではじめから暗めの色合いに仕上げておくか、ウレタン塗装や漆塗りなど塗膜を作る塗装にしておく必要がありますよ。仕上げの種類については、4章の「桐箪笥(桐たんす)の仕上げはどれが好み?それぞれの特徴を踏まえて選ぼう」でも詳しくお話ししますので、参考にしてみてください。

傷や変色を修理するには、プロによるリペアが必要

桐箪笥 修理

桐箪笥(桐たんす)を使っていく上では、傷や変色は避けて通れません。そういった変化も味わいとして楽しめる方ならいいですが、傷みを取り除きたい場合は、プロの職人に修理を依頼する必要があります。桐箪笥(桐たんす)のリペアは、洗い・削り直し・仕上げと、どれも手間や技術が必要な作業のため、時間とお金がかかります。先にご紹介した通り、桐箪笥(桐たんす)は、修理しさえすれば長く使えるのはメリットですが、裏を返せば、定期的な修理が必要となること、自分で修理できないことはデメリットとも言えます。

桐箪笥 使い方

例えば、同じ箪笥でも耐久性の高い欅材製などの箪笥だと、お手入れは乾拭き程度で、特別なメンテナンスは必要なしに何十年と美しい状態を保つことができます。桐箪笥(桐たんす)は、定期的にメンテナンスをしなければ、見た目に大きく変化することを覚えておきましょう。

高品質の桐箪笥(桐たんす)は価格が高い。激安品は素材や作りが悪いものも

桐箪笥 高級

4つ目のデメリットは、高品質な桐箪笥(桐たんす)は、やはり値段が高いこと。母から子へ、子から孫へと3世代にも渡って使える品質なので、長い目で見ると決して高くはありませんが、実際のところそんなに長く使い続けるかどうかもわかりませんもんね。しかし、だからと言って安易に値段の安い桐箪笥(桐たんす)を買うことは避けたいところ。安い桐箪笥(桐たんす)は、職人手作りの桐箪笥(桐たんす)と比べるとやはり素材や作りの質が格段に劣るので、桐箪笥(桐たんす)本来の調湿性や防虫性が低かったり、すぐに修理が必要になったりする可能性があります。

そこで続いては、良い桐箪笥(桐たんす)をできるだけ安く手に入れたい!という方へ、有効な方法とおすすめの桐箪笥(桐たんす)ブランドをご紹介していきますよ。桐箪笥(桐たんす)が欲しいけど価格で躊躇している…という方はぜひ参考にしてみてください。

高級桐箪笥(桐たんす)を安く買いたい!効果的な方法は大きく3つ

贅沢な作りの桐箪笥(桐たんす)は、価格が高いことがネック。そこで、ぜひチェックしていただきたいのが、アンティーク品や中古品、アウトレット品の桐箪笥(桐たんす)。それぞれの特徴を詳しく説明しますので、ご自身に合った方法を見つけてみてくださいね。

中古やアンティーク品の桐箪笥(桐たんす)は必見!掘り出し物が多数

高級箪笥を安く手に入れるのに、一番手っ取り早い方法は、中古かアンティーク品の桐箪笥(桐たんす)から探すこと。もともとの作りが良く、きちんとリペアされたものなら、一度使われたものでも実用に全く支障はありません。ただ、新品と異なる点も多いので、選ぶ上ではそのメリット・デメリットを知っておきましょう。

中古桐箪笥(桐たんす)のメリット:有名なブランド桐箪笥(桐たんす)が安い・美品もある

桐箪笥 国産

中古の桐箪笥(桐たんす)の最大のメリットは、高級ブランドの良質な桐箪笥(桐たんす)が安く購入できること。例えば、一竿100万以上するような国産の伝統工芸箪笥でも、中古品なら60〜90%ほど安い価格で見つかります。そんなに安いと何か問題があるのでは?と思われるかもしれませんが、実際は中古家具店ではそれほど桐箪笥(桐たんす)の需要が高くないため、値段が下がっていることがほとんど。中にはあまり使用感のない美品もあります。もちろん、細かな傷や汚れなどがある場合もありますが、そういった部分は購入前にわかるように説明しているのが一般的です。特に通販ショップでは、お店の信用に関わるため、きちんと画像や文章などで丁寧に紹介していますよ。特に優良な店舗なら、たとえ傷などを見落として購入してしまったとしても、返品OKとしているところが多いです。そんな店舗ならより安心ですね。

また、店舗規模が大きい仕入れ力のある中古家具店だと、展示品や在庫処分品など、一般には使用されていない新古品を仕入れることも多々あります。そういったものなら、使用感がほとんどないため、状態が気になる方にもおすすめですよ。

アンティーク桐箪笥(桐たんす)のメリット① 良質なものが安い・古い味わいがある

桐箪笥 アンティーク

中古品よりもさらに安く、味わいのある桐箪笥(桐たんす)が欲しいなら、アンティークの桐箪笥(桐たんす)をチェックするのがおすすめです。アンティーク桐箪笥(桐たんす)は、江戸〜昭和頃にかけて作られたもので、総桐箪笥(桐たんす)でも5〜15万円ほどで見つけることができますよ。新品との大きな違いは、木肌の風合いや収納部の作り、デザインなど。時代を超えて長く使われた桐箪笥(桐たんす)は、木肌が深い色合いに変化しているのが一般的。また、収納部は衣装盆よりも引き出しのものが多く、引き出しは現代物の桐箪笥(桐たんす)よりも1杯1杯が深めです。

桐箪笥 アンティーク 値段

また、欅材・桐材製の箪笥も、新品だと何十万、何百万という値が付くものもありますが、アンティーク品なら良質なものも手頃な価格で見つかります。特に、仙台箪笥や佐渡箪笥、庄内箪笥など有名産地の民芸箪笥は、総桐箪笥(桐たんす)に負けないほど豪華で精巧な作りのものばかりです。ぜひ一度チェックしてみてください。

さて、アンティーク桐箪笥(桐たんす)は、時代ごとにデザインが幅広いのもメリットの一つ。続いて、詳しく見ていきましょう。

アンティーク桐箪笥(桐たんす)のメリット② 明治・大正・昭和と、時代ごとに幅広いデザイン

アンティーク桐箪笥(桐たんす)は、現代物と比べてデザインのバリエーションが豊富なのもうれしいポイント。収納部や金具のデザイン、色味、全体のサイズなど様々な作りのものがあって、好みに合わせて選ぶことができます。

桐箪笥 大正

例えば、明治〜大正期に作られた桐箪笥(桐たんす)は、金具がたっぷりと付いた無骨なデザインが主流。引き出しが4〜6杯付いた、高さ100〜120cmほどのものが基本です。歴史を経た深みのある木肌と、黒々とした力強い金具が魅力的ですね。元々は二段重ねのタイプが多いですが、上下段に分けてローボードにリメイクしたアイテムもありますよ。

桐箪笥 昔

昭和期頃に作られた桐箪笥(桐たんす)は、金具がシンプルで素朴な雰囲気のものが主流。金具がすっきりとしている分、桐材の木目が際立っていて、レトロな温かみが感じられます。大きさは、現代物の桐箪笥(桐たんす)よりも小ぶりなものが多いですが、中には160〜170cmほどの背の高いアイテムもありますよ。衣装盆を備えた桐箪笥(桐たんす)もあり、現代物の箪笥に近いものが見つかります。

中古・アンティーク桐箪笥(桐たんす)のデメリット:品質がピンキリ・古物が苦手だと不向き

桐箪笥 中古 販売

中古やアンティーク桐箪笥(桐たんす)のデメリットは、大きく2つあります。1つ目は、やはり古いものならではの傷みがあること。先ほども触れたとおり、長く使われた桐箪笥(桐たんす)は変色や歪み、隙間、傷などが生じているのが一般的。リペアしたものなら実用には問題ありませんが、気密性という点では新品には及びません。ちょっとした傷みも気になるという方は、新品を買うのがおすすめです。いくら美品とされているものでも、中古品は新品とは異なりますので、よく吟味してみてくださいね。

桐箪笥 店舗

また、アンティーク桐箪笥(桐たんす)は、店舗によってもリペアの質が様々です。価格を抑えるため、それほど手を加えずに最低限使えるようリペアしたものもありますので、そういったものだと使用感や消耗具合が気になる可能性もあります。できるだけ高品質のものが欲しければ、多少高価でも、修復に手間をかけているアンティーク箪笥を買うのがおすすめ。リペアにこだわっている店舗なら、ウェブサイトなどにリペア手順を掲載していることが多いので、ぜひチェックしてみてください。

オークションやフリマで安い桐箪笥(桐たんす)を購入して修理する

高級桐箪笥(桐たんす)を安く手に入れたいなら、未リペアの桐箪笥(桐たんす)を買って修理して使うという方法があります。新品で買うよりも費用を抑えながら、理想のサイズ・デザインの桐箪笥(桐たんす)を手に入れることができますよ。それでは、詳しい手順をご紹介します。

DIYで修理するか、アンティーク家具屋や箪笥屋へ修理を依頼

桐箪笥 安い

未リペアの安い桐箪笥(桐たんす)は、主にヤフオクなどのオークションサイトで販売されています。消耗が激しいものもありますが、伝統工芸品の箪笥や婚礼箪笥など、もともとの作りがしっかりした桐箪笥(桐たんす)なら、リペアすることで見違えるほど綺麗に生まれ変わりますよ。DIYに自信がある方なら自分でリペアしても構いませんが、高品質な桐箪笥(桐たんす)に仕上げたいなら、リペアを受け付けているアンティーク家具屋や箪笥屋などへ修理を依頼するのがおすすめです。クリーニングや補修、塗装、リメイクなど希望に応じて対応してもらえるので、部屋に合う理想の桐箪笥(桐たんす)を手に入れることができますよ。

桐箪笥 再生

また、自分で桐箪笥(桐たんす)を探して修理を依頼する、という手順を踏むのが面倒くさいという方は、ぜひラフジュ工房の「カスタムできるアンティーク家具・建具」というシリーズをご覧ください。リペア前のアンティークや中古家具を販売しているシリーズで、取っ手や引き出しのサイズ、塗装などを指定して、自分好みに仕上げることができます。新品で一からオーダーするよりも、早く安く上質な桐箪笥(桐たんす)を手に入れることができますよ。例えばこちらの桐箪笥(桐たんす)の場合は、リペア費込みで約11万円です。

使用感が気になる場合は、桐箪笥(桐たんす)の引き出しを新材で作り直すという方法も

桐箪笥 直し

また、中古やアンティークの桐箪笥(桐たんす)を買う場合、古い引き出しをそのまま使うのに抵抗があるという人も多いかと思います。そんな場合は、引き出しを専用洗剤を使ってクリーニングしたり、新材で作り直すというリペアも可能です。通常のリペアに比べると、加工費がプラスされますが、使用感を気にせずに気持ち良く使うことができますよ。ラフジュ工房の場合は、引き出し修理は1万円〜受け付けていて、引き出しの厚みによって価格が変わります。

新品の桐箪笥(桐たんす)が欲しければ、セールやアウトレット品をチェック

中古やアンティーク品ではなく、新品の高級桐箪笥(桐たんす)を安く手に入れたい場合は、セール品やアウトレット品の桐箪笥(桐たんす)から探すのが得策です。伝統工芸品などの高級箪笥はあまりセールを実施していませんが、年末や新春には割引して販売している店舗もあります。また、ブランドによっては、展示品などを専門に取り扱うアウトレット店もありますよ。ただ、セール品もアウトレット品は数量限定の場合も多いので、掘り出し物を見つけるには、こまめにサイトをチェックするのがおすすめです。

さて、高級箪笥を安く手に入れる方法を押さえたところで、次は桐箪笥(桐たんす)のおすすめブランドをご紹介します。高品質の桐箪笥(桐たんす)が欲しい方は、ぜひ目を通してみてください。

最高級の国産桐箪笥(桐たんす)が欲しい!有名産地・伝統工芸品の桐箪笥(桐たんす)がおすすめ

品質に優れた最高級の国産桐箪笥(桐たんす)を探すなら、伝統工芸品の桐箪笥(桐たんす)から探すのがおすすめです。上質な素材を使って丁寧に作られているので、使い心地はまず間違いありません。

そして伝統工芸の桐箪笥(桐たんす)に加えて見逃せないのが、外側に欅材・内側に桐材を使った民芸箪笥。歴史をご紹介した際にも触れた通り、今では高級箪笥というと桐箪笥(桐たんす)というイメージがありますが、伝統的な民芸箪笥の世界でいうと、外側に欅・内側に桐材を使用した箪笥も最高級品です。欅材は木目の美しさや強度、耐朽性に優れた木材。内側が桐材なので、気密性では桐箪笥(桐たんす)に引けを取りませんし、作りの良さや高級感、豪華さという点では桐箪笥(桐たんす)にも勝るものがありますよ。もちろん着物収納にもおすすめです。

ということで、ここでは、ラフジュ工房が自信を持っておすすめする本物の伝統工芸箪笥と民芸箪笥ブランドを厳選してご紹介します。ぜひ好みの桐箪笥(桐たんす)を探してみてくださいね。

伝統工芸品に指定されている有名な総桐箪笥(桐たんす)の産地3選

まずは、経済産業大臣から日本の伝統工芸品として指定されている桐箪笥(桐たんす)メーカーの中でも、特におすすめの3ブランドをご紹介します。それぞれ特徴を押さえていきましょう。

加茂桐箪笥(桐たんす)(新潟県)。生産量日本一の人気ブランド

桐箪笥 加茂

加茂桐箪笥(桐たんす)は、新潟県加茂市で製作されている桐箪笥(桐たんす)。国産桐箪笥(桐たんす)シェアの7割を占める生産量1位の人気ブランドです。加茂市で箪笥作りがスタートしたのは、江戸時代後半の1873年頃。そこから明治期にかけて、本格的な桐箪笥(桐たんす)の産地として、北海道や東北をはじめ、関東や関西にまで桐箪笥(桐たんす)を出荷するようになりました。

桐箪笥 新潟

加茂桐箪笥(桐たんす)の特徴は、桐箪笥(桐たんす)の原木製材から製造まで一貫して行っていること。国産桐材を使って3年をかけてアクを抜くための天然乾燥を行い、そこから良質な材料を選び抜いて製作することで、高い品質を保っています。また、組み立てでは、蟻組みや木釘を使った伝統的な技法を用いて頑丈な作りに。仕上げでは、うづくりをかけ、砥の粉とロウを塗装するのが一般的です。和室に似合う伝統的な佇まいが人気です。

新潟 加茂 桐箪笥

また、加茂桐箪笥(桐たんす)は、濃い色合いに塗装したリメイク品も販売されていますよ。桐箪笥(桐たんす)といえばライトカラーのものが多いですが、シックな和モダン風のインテリアが好きなら、ダークカラーのものもおすすめです。変色や汚れも目立ちにくく、使い勝手も良好ですよ。

春日部桐箪笥(桐たんす)(埼玉県)。日光東照宮の職人にルーツを持つ箪笥

春日部桐箪笥(桐たんす)は、埼玉県のさいたま市・春日部市を中心に作られている桐箪笥(桐たんす)のこと。その歴史は古く、1624〜1644年頃に日光東照宮建造のために集まった職人たちが、指物や小物を製作したのがルーツだと言われています。

春日部桐箪笥(桐たんす)も、主に東北産の渋抜きをした桐材を用いて作られます。製材や製造方法は工房によって異なりますが、桐材の渋抜きをするのは概ね3か月〜1年間ほど。木取りをした後、桐材に狂いが出た場合は、狂い直しと呼ばれる、板を炙ったり削ったりして歪みを取り除く作業を行います。仕上げ方法は、加茂桐箪笥(桐たんす)と同じく、うづくりをかけ、砥の粉とロウで仕上げるのが基本です。加茂桐箪笥(桐たんす)と比べると、価格帯が安めのものも見つかりやすいです。

大阪泉州桐箪笥(桐たんす)(大阪府)。最高峰と謳われる技術を持つ産地

大阪泉州桐箪笥(桐たんす)は、大阪府岸和田市や堺市を中心に作られている桐箪笥(桐たんす)。こちらも江戸時代に誕生して、明治期にかけて普及したとされる歴史ある箪笥です。江戸時代末期から、比較的裕福な農民の間で嫁入り道具として良質な箪笥を持たせる習慣が生まれ、箪笥作りの技術が発達したと言われています。

大阪泉州桐箪笥(桐たんす)は、東北産の桐材に加え、国産桐材に近い、アメリカ・バージニア州産などの良質な桐材を用いて作られます。まずは、約1〜2年の月日をかけて桐材を自然乾燥し、渋抜き。そして木取りをした後、歪み直しやはぎ加工などを行い、組手継ぎ技法によって釘を使わずに仕上げます。大阪泉州箪笥において、特にはぎ加工は箪笥業界でも最高級と評される技術。木目を合わせて接合することで、1枚板と見間違うほど美しく仕上がります。大阪泉州桐箪笥(桐たんす)は、その他工程でも手間暇を惜しまず丁寧な桐箪笥(桐たんす)作りをしているのが特徴で、価格は他の産地と比べて高い傾向にあります。

人気の民芸箪笥3選!桐材+欅材の豪華な和箪笥が多数

続いてご紹介するのは、桐材と欅材で作られている高級な民芸箪笥ブランド。木材を種類ごとに適材適所で使い分けることで高い実用性を叶えた国産箪笥です。おすすめの3ブランドをご紹介します。

岩谷堂箪笥(岩手県)。高級感たっぷりの重厚な和箪笥

桐箪笥 岩谷堂

1つ目は、岩手県で製造されている岩谷堂箪笥。家具作りのルーツは平安時代にあると言われる歴史ある箪笥で、日本の伝統工芸品に指定されています。岩谷堂箪笥は、力強い欅材の木目、丁寧な漆塗り、豪華な金具と、高級感が漂う重厚な雰囲気が魅力の和箪笥。引き出しなどの内部は、桐材などで丁寧に作られています。見た目の美しさも使い勝手も文句なしの逸品です。

桐箪笥 伝統工芸品

岩谷堂箪笥は、新品だと高価ですが、手頃な中古品も多く販売されています。着物収納にぴったりな開き箪笥や昇り箪笥はもちろん、サイドボード型や小型のチェストなどもありますよ。人気の高い箪笥なだけに、中古品もバリエーションが豊かなので、好みに応じて選びやすいのも魅力です。

仙台箪笥(宮城県)。力強い金具と欅の木目が魅力

桐箪笥 仙台

仙台箪笥は、宮城県で製造されている伝統的な民芸箪笥。平成27年に伝統工芸品として指定を受け、高級箪笥として確固たる地位を築いています。仙台箪笥は、岩谷堂箪笥と同じく、欅や杉、栗、桐材などを適材適所に用い、機能性に優れた美しい和箪笥を製造しているのが特徴。欅材に艶やかな漆塗りをし、豪華な手打ち金具を携えた姿は、家具というよりはまるで芸術品のよう。そこにあるだけで部屋の格式をぐっと高めてくれます。

桐箪笥 産地

仙台箪笥は、新品の箪笥も制作されていますが、明治大正期頃のアンティーク箪笥も豊富です。アンティークの仙台箪笥は、時代を超えた貫禄があり、風合いの増した姿からは新品とはまた違った上質さが感じられます。アンティークの仙台箪笥は種類にもよりますが、現代物の中古品よりも安いものが多いので、安く高級箪笥を手に入れたい方は要チェックです。

二本松箪笥(福島県)。総桐材製もある上質な箪笥

二本松 桐箪笥

二本松箪笥は、福島県で作られている民芸箪笥。江戸時代から続く歴史あるブランドです。伝統的な箪笥作りでは、外側は欅材、引き出しは主に会津産の桐材を使って作られています。また、伝統的な純和風の箪笥だけでなく、定番型の総桐箪笥(桐たんす)や、シンプル・和モダンといった言葉が似合うような新しい箪笥の制作にも精力的で、幅広いバリエーションを誇ります。

桐箪笥 メーカー

二本松箪笥は、明治〜大正期頃に作られたアンティーク箪笥も販売されていますよ。アンティーク品だと、外側に欅材や桐材、内側に杉や桐材、上手物は仕上げに漆塗り、そして上質な金具が付いた作りが一般的。先にご紹介した2つの箪笥と比べると、装飾が控えめで、上品な奥ゆかしさが感じられます。

安くても良質な桐箪笥(桐たんす)の選び方!価格・品質のバランスが取れた桐箪笥(桐たんす)を探そう

さて、ここまで高級桐箪笥(桐たんす)を中心にご紹介してきましたが、そもそも高級な桐箪笥(桐たんす)はなぜ価格が高いのかご存知ですか?安くても使いやすい桐箪笥(桐たんす)を選ぶには、桐箪笥(桐たんす)の価格を左右するポイントを知って、使ううえで過不足のない桐箪笥(桐たんす)を見極めることが大切です。続いて、桐箪笥(桐たんす)選びのポイントを5つご紹介しますので、それぞれ検討してみてください。

総桐箪笥(桐たんす)にするべき?使い方によっては他の箪笥でもOK

桐箪笥 選び方

1つ目のポイントは、桐箪笥(桐たんす)の中でも総桐箪笥(桐たんす)にするか、前桐や三方、四方桐箪笥(桐たんす)などと呼ばれる一部に桐材を使った箪笥にするか、はたまた、そもそも桐箪笥(桐たんす)にする必要があるのか、という点。

総桐箪笥(桐たんす)とは、箪笥全体をすべて桐材で製作した箪笥のこと、前桐は箪笥の正面にあたる前板のみが桐材、三方桐箪笥(桐たんす)は前板と両側面が桐材、四方桐箪笥(桐たんす)は前後左右の四面に桐材を用いた箪笥のことです。

基本的に桐箪笥(桐たんす)は、総桐箪笥(桐たんす)が最も作りが良く、湿気を溜めにくいため、大切な着物を保管するには総桐箪笥(桐たんす)が適しています。ただ、価格が高いのがネックですよね。

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そこで、一旦、立ち戻って検討したいのが、総桐箪笥(桐たんす)である必要性について。現代の住宅は、昔の家のように外部環境から影響を受けにくく、湿気や温度などをコントロールしやすくなっています。さらに、衣類用の防虫・防カビ・乾燥剤の効力も高まっているので、それらを正しく使い、着物を収納する場合は虫干しなど基本的なお手入れを怠らなければ、総桐箪笥(桐たんす)でなくとも着物の保管は可能です。実際着物好きの方でも、簡易的な衣装ケースやラック、クローゼットの棚などに着物を収納している方もいますよ。

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予算的に難しい、デザインがあまり好きでないといった理由から、総桐箪笥(桐たんす)を買うのに躊躇している人は、前桐箪笥(桐たんす)や桐材製以外の箪笥を選ぶというのも一つの手です。1章でお話しした通り、桐材は箪笥に適した素晴らしい素材ですが、湿気に対する伸縮性という点では他の木材と大差ないため、腕の良い職人が作った箪笥なら、桐箪笥(桐たんす)でなくとも気密性は十分に保てます。

また、注意したい点として、現代物の安い桐箪笥(桐たんす)の中には、総桐材製と表示されている桐箪笥(桐たんす)でも、桐の合板や突き板、下処理を十分にしていない安い桐材、海外産の安い桐材などを使用していたり、そもそもの作りが甘かったりと、品質が良くないものもあります。そういったものは、桐箪笥(桐たんす)特有の気密性の高さや寿命の長さが期待できません。選ぶ際は、材料にどんな桐材を使っているか、よく確認するようにしましょう。確実に品質の良い桐箪笥(桐たんす)を選びたいという場合は、前章でご紹介したような伝統工芸品に指定されているブランドの箪笥を買うのがおすすめです。

用途に合った桐箪笥(桐たんす)を選ぼう。機能面に違いあり

2つ目のポイントは、どの種類の桐箪笥(桐たんす)を選ぶかについて。桐箪笥(桐たんす)は大きく、衣装盆付きの開き箪笥、すべて引き出しの昇り箪笥、ハンガーラック付きのワードローブの3種類があります。種類によって価格に大きな差はありませんが、桐材の大きな一枚板を使用したものや、収納の作りに凝ったものなどは価格が高い傾向にありますよ。それぞれの特徴を紹介しますので、用途に応じて選んでみてください。

衣装盆付きの開き箪笥(和たんす)

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衣装盆付きの開き箪笥は、着物をたっぷりと綺麗に収納できる箪笥。別名、和たんすや和服箪笥とも呼ばれます。上段に両開きの扉と衣装盆、下段に引き出しが備えられた作りが一般的です。衣装盆は、着物を2〜3枚ずつ収納でき、着物にシワが付きにくい、探しやすい、出し入れしやすいというメリットがあります。着物をたくさん持っている人や、着物をよく着る人におすすめの箪笥です。

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下段の引き出しには、普段あまり着ない和服や洋服を収納することができます。引き出しは、衣装盆よりも防湿性に優れているため、湿気が入りにくいのがメリット。着物をしまいっぱなしでも、虫やカビを防ぎやすいと言えますよ。

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また、衣装盆付きの開き箪笥は、細かく言うと、衣装盆の作りによっても価格が変わります。衣装盆の角を面取りしていない角盆や普通盆と呼ばれるものが最も安く、前面を削り取ったような前くくり盆、角を丸く加工したつけ丸盆、四方のない板状の板盆、完全削り出しの本丸盆など、手間のかかる順に価格が高くなります。丸盆は高級感がありますが、使い勝手は角盆とそれほど変わりません。前くくり盆は、衣装盆を引き出さずとも中身が見えやすいので、着物を探しやすいというメリットがあります。板盆は、着物を乗せる面積が多少広いこと、出し入れしやすいことがメリットと言われますが、四方の立ち上がりがない分、着物が乱れやすいのがデメリットです。予算と使い勝手から検討してみてくださいね。

引き出しタイプの昇り箪笥(整理箪笥)

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昇り箪笥や整理箪笥と呼ばれる桐箪笥(桐たんす)は、引き出しがメインの箪笥のこと。和服と洋服どちらも収納しやすく、少量しか着物を持っていない人でも取り入れやすい箪笥です。桐箪笥(桐たんす)の引き出しは湿気が溜まりにくく、長期間の着物の収納にも向いているため、着る機会が少ない方、できる限り面倒なお手入れなしに着物を収納したいという方におすすめです。

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また、昇り箪笥の中には、こちらのような両開きの扉内に引き出しが収まった珍しいタイプもあります。扉と引き出しと二重になっていることで、さらに外部環境から影響を受けにくく、引き出し内を適正な湿度、温度に保つことができます。開け閉めが少々手間なこと、価格が高いことがデメリットですが、長期間上質な着物を保管したい場合におすすめです。見た目にもすっきりとシンプルで、和室はもちろん洋室にもよく似合います。

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昇り箪笥のデメリットは、衣装盆と比べると、着物にシワがつきやすいこと。特に1杯の引き出しに詰め込みすぎると、下になる着物が重みや湿気で傷むので、余裕を持って収納することを心がけましょう。特に大切な着物は、負担の少ない引き出しの上側に収納するのがおすすめです。

ハンガーラック付きの桐材製ワードローブ(洋服箪笥)

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桐箪笥(桐たんす)には、ハンガーラックが付いたワードローブもあります。洋服をハンガーにかけて収納でき、衣類にシワが付きにくいのがメリット。高価なコートやワンピース、スーツなどを良い環境で収納することができます。

ワードローブには、基本的に鏡や小物収納用の引き出し、ネクタイやスカーフが掛けられるバーなどが付いています。身支度を一息に済ませることができますよ。

適度なサイズの桐箪笥(桐たんす)を選ぼう。大きなものほど高価

3つ目のポイントは、桐箪笥(桐たんす)のサイズについて。桐箪笥(桐たんす)はサイズが大きいほど価格が高いです。価格をできるだけ抑えたいなら、必要最低限のサイズを見分けることが大切ですよ。まずは、置くスペースのサイズと、収納したい衣類の量を把握してから、桐箪笥(桐たんす)のサイズを選びましょう。

桐箪笥(桐たんす)を置きたい場所のサイズを測る

桐箪笥 サイズ

まずは、桐箪笥(桐たんす)を置くスペースの高さ・幅・奥行きを測りましょう。クローゼットに収めたい場合は、できれば壁から10cm程度離して使う想定で測るのがおすすめです。空気の通り道ができ、湿気が溜まりにくくなります。特に桐箪笥(桐たんす)に着物を収納したい場合は、スペースいっぱいに置くのではなく、一回り小さいサイズを想定するといいでしょう。

桐箪笥(桐たんす)に収納したいものに応じて、引き出しや衣装盆のサイズ・数を検討

桐箪笥 骨董

次に、お手持ちの服を収納するのに必要な衣装盆や引き出しのサイズ・数を把握しましょう。できれば、一度収納する予定の服をすべて取り出して整理するのがおすすめ。1〜2年ほど着ていない服があれば、この機会に処分して収納量を減らしてしまいましょう。

衣類を整理できたら、その量を収納するのにちょうどいい桐箪笥(桐たんす)のサイズを検討します。洋服の場合は、お手持ちのタンスや衣装ケースのサイズを参考に新たな桐箪笥(桐たんす)のサイズを選びやすいですが、着物の場合はなんとなくイメージがしにくいですよね。そんな時は、次のポイントに沿って検討してみてください。

桐箪笥 寸法

  • 衣装盆と引き出しの最適なサイズは?
    衣装盆や引き出しに着物を収納する場合は、たとう紙(着物を包んで保管する和紙)がすっぽりと入るサイズを選びましょう。たとう紙のサイズは、お手持ちのものを測ることをおすすめしますが、一般的には次のとおりです。

    二つ折り:約83cm × 35〜37cm
    二つ折り(特大):約87cm × 35〜37cm
    三つ折り:約64cm × 35〜37cm

桐箪笥 保管

  • 着物を収納するのに必要な衣装盆・引き出しの数は?
    着物を衣装盆に収納する場合、1杯あたり3枚前後、引き出しに収納する場合は深さ15cmで3〜4枚、20cmで5〜6枚ほどが理想的です。例えば、着物を20枚持っている方は、衣装盆が6〜7段付いたものか、深さ20cmの引き出しが4杯付いたものがぴったりです。

    また着物は、素材ごとに衣装盆や引き出しを分けて収納するのがベター。というのも、着物の素材の中でもウールや絹は、虫が寄りやすい素材。もし万が一、虫が発生したとしても、引き出しを分けておけば被害を最小限にすることができます。そのため、引き出しの数は、和服と洋服、そして和服の生地ごとに分ける想定で検討しておきましょう。

板の厚みにも注目!桐箪笥(桐たんす)は厚いほど高価。実用面では薄すぎなければ問題なし

桐箪笥 見分け方

4つ目のポイントは、桐箪笥(桐たんす)の板の厚みについて。桐箪笥(桐たんす)は板が厚いほど高価ですが、実用的では2cmあれば十分です。特にアンティーク箪笥の場合は、上手物だと外側の板が2cm前後、中物だと1cm前後が一般的。現代物と比べると薄く感じますが、衣服を収納するには1cmで使用上問題ありませんし、実際には1cmに満たない場合でも十分に耐えられます。

板が厚いことのメリットとしては、見た目に重厚感があることと、削り直しをしながら使えること。特に桐箪笥(桐たんす)の場合は、使ううちに傷ついたり変色したりしやすいので、何度も削り直しができることは良いポイントです。ただ、もし桐材以外の欅材や黒柿材、唐木材、ナラ材などの箪笥を選ぶなら、耐久性が高く、変色もしにくい素材なので、そもそも削り直しのメンテナンスは不要です。1〜2cmほどの厚みのものでも全く問題ありません。

桐箪笥(桐たんす)の仕上げはどれが好み?それぞれの特徴を踏まえて選ぼう

5つ目のポイントは、桐箪笥(桐たんす)の仕上げについて。桐箪笥(桐たんす)の仕上げ方法は、次の5つが基本です。価格としては、漆仕上げは高価ですが、それ以外の塗装方法に大きな差はありません。それぞれの特徴を踏まえつつ、好みのものを探してみましょう。

砥の粉仕上げ(やしゃ仕上げ):桐箪笥(桐たんす)で定番の黄味がかった仕上げ

桐箪笥 伝統

砥の粉(とのこ)仕上げ、別名やしゃ仕上げは、桐箪笥(桐たんす)で定番の伝統的な仕上げ方法。全体的に黄色味を帯びた明るい上品な色に仕上がります。砥の粉とは、黄土を焼いて作った粉末のこと。これをヤシャの実の煮汁と混ぜ、桐箪笥(桐たんす)に塗り重ね、最後にロウを塗って完成します。基本的には桐箪笥(桐たんす)は、美しい桐の木目が引き立つよう、うづくりをしてから砥の粉で仕上げることが多いです。砥の粉仕上げは、桐材の呼吸を妨げない自然素材の仕上げですが、防汚性やメンテナンス性に劣ることがデメリットと言えます。

  • 砥の粉仕上げのメリット
    塗膜を作らないため、桐材の調湿性を妨げない。
    上品な色合いで和室によく似合う。
  • 砥の粉仕上げデメリット
    水に弱く、水に濡れると変色する。
    手垢や傷がつきやすい。
    汚れが目立ちやすく、落ちにくい。
    使ううちに自然と変色する。
    簡単に補修できず、自分でメンテナンスできない。

うづくり(浮造り)仕上げとは、桐箪笥(桐たんす)の表面をやさしく擦ることで、木目を浮き立たせる仕上げのこと。

焼き仕上げ:桐箪笥(桐たんす)の表面を焼いて変色を防ぐ仕上げ

桐箪笥 焼

焼き仕上げは、その名の通り桐箪笥(桐たんす)の表面を焼き、砥の粉とロウなどで仕上げる方法。別名「焼桐仕上げ」や「時代焼き仕上げ」などと言うこともあります。表面を焼くと、木目以外の柔らかい部分がよく燃え、木目がより美しく際立ちます。全体的に時代物の箪笥のような、落ち着いた色に仕上がりますよ。

  • 焼き仕上げのメリット
    手垢がつきにくく、汚れや変色が目立たない。
    表面が硬くなるため、多少傷付きにくい。
    より燃えにくくなる。

  • 焼き仕上げのデメリット
    焼き色が深く浸透するため、削り直しをした場合、再度焼き仕上げにする必要がある。
    表面が硬くなるため、砥の粉仕上げと比べると多少湿気への反応が劣る。

オイル塗装:桐材の呼吸を妨げない塗装。色のバリエーションが豊富

桐箪笥 色

オイル塗装(オイルフィニッシュ)による仕上げは、亜麻仁油や蜜ロウなど、天然油を塗装して仕上げる方法。伝統的な仕上げ方法ではありませんが、桐材の呼吸を妨げない、自然で温かみがある、利便性が高いといった理由から、木製家具に人気の仕上げ方法です。同じブラウンでも色のバリエーションが幅広いので、インテリアに合わせて自分好みの色に仕上げられます。また、もし汚れや変色などが気になってきたとしても、メンテナンスが簡単なので、プロに依頼せずとも自分でも補修できます。長く使う家具としてもってこいの仕上げです。

  • オイル仕上げのメリット
    塗膜を作らないため、桐箪笥(桐たんす)の調湿性を妨げない。
    汚れがつきにくく、目立ちにくい。
    多少の防水効果がある。 好みに応じて色が選べる。
    変色が目立ちにくい。
    洋室とも相性が良い。
    自分で再塗装でき、メンテナンスしやすい。

  • オイル仕上げのデメリット
    水にそれほど強くない(日常的に水拭きするとオイルが落ちてしまう)。
    ウレタン塗装や漆塗りと比べると、防汚性に劣る。

ウレタン塗装:防汚性の高い艶やかな仕上げ

桐箪笥 ウレタン

ウレタン塗装は、一般的な家具に多い塗装方法。木の表面にいわゆる樹脂の塗膜を作る仕上げ方法で、汚れにくく水拭きすることができます。ただ、桐箪笥(桐たんす)の場合は、塗膜が桐の呼吸を妨げてしまうため、それほどメジャーではない塗装方法です。しかしながら、繰り返しになりますが、桐材は水分に対する伸縮率がそれほど高くないため、ウレタン塗装をしたからといって、格段に気密性が下がるわけではありません。高精度の桐箪笥(桐たんす)なら心配ありませんよ。特に、小さなお子様やペットがいるご家庭など、できるだけメンテナンスが楽な桐箪笥(桐たんす)が欲しい場合に向いています。

  • ウレタン塗装のメリット
    汚れがつきにくい。
    水拭きができ、汚れても落としやすい。
    ツヤのある上品な仕上がり。
    経年による変色がほとんどない。
    色のバリエーションがある。
  • ウレタン塗装のデメリット
    桐箪笥(桐たんす)の調湿性が多少下がる。
    傷が付くと修復が難しい(プロによる再塗装が必要)。

漆塗り・蒔絵仕上げ:和室に合う高級感たっぷり仕上げ

桐箪笥 漆塗り

漆塗り仕上げは、ご存知の通り、日本の伝統的な塗装方法。高級な和家具でよく目にしますね。黒漆塗りや朱溜塗り、拭き漆など、漆塗りのいくつもの種類があって、どれも高級感たっぷりで上質な和室にぴったりです。汚れにくく、水拭きでのお手入れもできますよ。こちらもウレタン塗装と同じく、表面に塗膜を作る仕上げ方法のため、桐箪笥(桐たんす)の調湿性が多少下がりますが、そもそも高精度の桐箪笥(桐たんす)なら大きな影響はありません。手間がかかる分、価格は高いですが、ワンランク上の贅沢な桐箪笥(桐たんす)が欲しい方におすすめです。

桐箪笥 蒔絵

漆塗りの桐箪笥(桐たんす)は、蒔絵や螺鈿など贅沢な装飾を加えたものもありますよ。漆塗りだけの箪笥よりもさらに高価ですが、華やかさの光る美しい佇まいが魅力です。料亭やホテルなど特別な和の空間におすすめですよ。

  • 漆塗り仕上げのメリット
    汚れがつきにくい。
    水拭きができ、汚れても落としやすい。
    和室に似合う高級感のある仕上がり。
    塗りの方法によって、幅広い表情が楽しめる。
    防虫・防腐性が高い。

  • 漆塗り仕上げのデメリット
    価格が高い。
    直射日光に弱く、色艶が褪せる原因になる。
    桐箪笥(桐たんす)の調湿性が多少下がる。
    傷が付くと修復が難しい(プロによる再塗装が必要)。

桐箪笥(桐たんす)を検討する際のポイントは、以上の5つです。どんな桐箪笥(桐たんす)が欲しいかイメージが掴めてきたでしょうか? さて、ここまでは伝統的な意匠の桐箪笥(桐たんす)を中心にご紹介してきましたが、なんか好みと違う…と感じた方へ、続いてモダンなテイストの桐箪笥(桐たんす)をご紹介したいと思います。

和室以外でも使いやすい!和風すぎないモダンな桐箪笥(桐たんす)4選

最近では人気が高まっている、和風すぎないモダンな桐箪笥(桐たんす)。見た目に軽やかでフローリングとの相性が良く、現代の住宅にも取り入れやすいのが人気の秘密です。リメイク品やアンティーク品の和モダンな桐箪笥(桐たんす)を4つご紹介しますので、ぜひ好きなものを探してみてくださいね。

フローリングでも使いやすい。脚付きのレトロな小型桐箪笥(桐たんす)

桐箪笥 フローリング

1つ目は、アンティークの桐箪笥(桐たんす)をリメイクした小型の桐箪笥(桐たんす)。もともと2段重ねだった桐箪笥(桐たんす)を上下段に分け、脚と天板を取り付けてリメイクしたアイテムです。脚があることで掃除がしやすく、天板を補強したことでテレビなど重いものも載せられるようになりました。コンパクトなサイズ感で、リビングや寝室などにも圧迫感なく取り入れられます。

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こちらの桐箪笥(桐たんす)の引き手と錠前金具は、控えめですが上品で印象的なデザイン。アンティークらしい味わいが出ていて、1点ものらしい特別感がありますね。全体はオイルフィニッシュで暗めのブラウンに塗装されているので、現代のインテリアとも相性がいいのがポイント。桐材の変色も目立ちにくく、長く快適に使うことができますよ。

丸窓付きのレトロモダンなデザイン。大正ロマン風のリメイク桐箪笥(桐たんす)

桐箪笥 リメイク

2つ目は、加茂桐箪笥(桐たんす)の整理箪笥をリメイクしたアイテム。上段の引き戸をガラス入りの丸窓にリメイクして、大正ロマンっぽい雰囲気になりました。オイル塗装で色も濃く仕上げることで、レトロモダンな時代箪笥風に生まれ変わっています。

桐箪笥 レトロ

よく見ると、丸窓の内側には組子細工が入っています。昔ながらの麻の葉の文様が素敵ですね。組子は棚の中をほどよく目隠ししてくれるので、中に物をたくさんしまっても上品な雰囲気を壊しません。また、扉内も丁寧に塗装されていて、汚れや変色が目立ちにくくなっています。

呉服店で使われていた桐材製のガラスケース。シンプルナチュラルなインテリアに

呉服 桐箪笥

3つ目は、かつて呉服屋さんで使われていた総桐材製のアンティークガラスケース。古い桐材の温かな風合いがいい味を出していますね。シンプルなデザインなので、中に着物や雑貨などを収納するととても絵になります。和風というよりは、シンプルスタイルやナチュラルなインテリアにぴったりです。

桐箪笥 ナチュラル

こちらのガラスケース、実は側面に扉が付いたとても珍しい作り。二つ折りの着物を収納しやすく、綺麗に出し入れすることができます。調湿性という点では桐箪笥(桐たんす)には劣りますが、見せる収納として優秀な店舗向きの収納ケースです。

小物の収納に便利!ミニサイズの桐箪笥(桐たんす)(小引き出し)

桐箪笥 小物

4つ目は、コンパクトで小物収納に活躍する、ミニサイズの桐箪笥(桐たんす)。小引き出しや小箪笥とも呼ばれます。帯や帯締め、足袋など和装小物を整理して収納するのにぴったりです。

桐箪笥 ミニ

小引き出しは、和風の印象が強いものもあれば、レトロなもの、ナチュラルなもの、和モダンなものなど、幅広いテイストのものがあります。サイズも多様なので、スペースや収納量に応じて選べますよ。

古い桐箪笥(桐たんす)は修理・リメイクで再生できる!リフォーム例や費用を紹介

さて、ここからは桐箪笥(桐たんす)をきれいに使っていくうえで大切な、修理やリメイクについて詳しくご紹介しますよ。手元にある桐箪笥(桐たんす)を修理したい、理想のイメージに作り変えたい、という方は必見です。内容や費用面、修理・リメイクの参考例をご紹介しますので、目を通してみてくださいね。

昔の桐箪笥(桐たんす)を元通りに修理するなら、DIYよりも職人に依頼するのがおすすめ

桐箪笥 リメイク diy

桐箪笥(桐たんす)の黒ずみや傷、歪みなどが目立ってきたら、修理のことが気になってきますよね。まず悩みとして多いのが、修理は自分でできるのか、箪笥屋などに依頼した方がいいのかということ。DIYが得意な方で、自由に修理・リメイクしたい!という方なら、自分でやってみるのもありですが、確実にきれいに元通りに再生したいなら、やはりプロの職人に依頼するのがおすすめです。桐箪笥(桐たんす)の再生は時間と手間がかかるうえ、高い精度で修理するには知識や経験が不可欠です。プロに依頼すると費用はかかりますが、見違えるほど美しく蘇りますよ。

桐箪笥(桐たんす)を修理してほしい!内容と価格は?

続いて、桐箪笥(桐たんす)を元々の姿にリペアする再生作業について、具体的な内容と費用をご紹介します。修理を依頼する際の参考にしてみてくださいね。

桐箪笥(桐たんす)の修理は、洗い・削り直し・仕上げの3段階が基本

桐箪笥 洗い

桐箪笥(桐たんす)の修理は、大きく洗い・削り直し・仕上げの3つの工程があります。

  • 洗い
    桐箪笥(桐たんす)の金具を全て外し、全体を丁寧に水洗いします。これで長年の使用で付着した汚れをしっかりと取り除きます。

  • 削り直し
    桐箪笥(桐たんす)を十分に乾燥させてから、全体をカンナで削り直します。隙間や欠け、割れ、歪みなどがあれば補修します。

  • 仕上げ
    希望の仕上げ方法に応じて、砥の粉や焼き仕上げ、オイル塗装、ウレタン塗装、漆塗りなどで仕上げます。 最後に金具を取り付けます。
    古い金具を使用する場合は、サビ落としや再塗装を行ってから取り付けます。希望によっては新しい金具を取り付けることもありますよ。

桐箪笥(桐たんす)の修理は、箪笥屋や和箪笥を取り扱っているアンティーク家具屋などで受け付けています。どの店舗も基本的な工程は同じです。ただ、店舗によって依頼できる仕上げ方法が違ったり、受注状況によっては必要となる期間や費用が異なることがあります。

桐箪笥(桐たんす)の一般的な修理費用

桐箪笥 削り直し

桐箪笥(桐たんす)の修理にかかる費用は、サイズや仕様、状態によりますが、基本料金は1竿あたり10〜20万円ほどです。これに加えて、特別なリペアが必要な場合は、追加の修理費が発生することがありますよ。追加費用がかかる要因としては次のようなものがあります。

・桐箪笥(桐たんす)のサイズが大きい場合
・桐箪笥(桐たんす)の傷みが激しく、引き出しや扉などを新材で作り直したり、埋め木をする必要がある場合
・ショップが定めている金具以外の金具に交換したい場合
・漆塗りなど特別な仕上げをする場合

代表的なものは上の通りですが、これ以外にも手間のかかる加工があれば追加料金が発生します。また、箪笥を元の状態に戻すリペアだけでなく、仕様を変更するリメイクを依頼する場合は、さらに価格が高くなります。 基本的にどの店舗でもこちらの希望を伝えて、見積もりをもらってから依頼する流れなので、まずはいくつか見積もりを依頼してみるのがおすすめですよ。

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ちなみにラフジュ工房でも一竿10万円〜箪笥の修理を受け付けています。数々のアンティーク箪笥をリペアしてきた職人がリペアやリメイクを行いますので、品質の高さは間違いありません。ご希望に応じて、新品のように美しく綺麗に仕上げたり、古い味わいを生かしてアンティーク家具らしく仕上げたりと、使い勝手良く大胆にリメイクしたりと、様々な仕上げができますよ。続いて、当店が手がけた桐箪笥(桐たんす)のリペア・リメイク例をご紹介しますので、よければ参考にしてみてくださいね。

桐箪笥(桐たんす)をリメイクしてほしい!修理に加えてサイズ・デザイン変更も可能

ラフジュ工房で行っている桐箪笥(桐たんす)のリメイクは、オーダーできる幅が広いのが自慢です。部屋のスペースやインテリアに合わせて、様々なリメイクができますよ。それでは、人気のリメイク例3つをご紹介します。

桐箪笥(桐たんす)を小型にリフォーム!テレビ台やローボードに

桐箪笥 テレビ台

1つ目は、重ね桐箪笥(桐たんす)の上段をローボードにリメイクした例。板戸だった引き戸をガラス戸にリメイクし、脚を取り付けて右のような形に。最後に全体をダークブラウンに着色することで、レトロで上品な雰囲気に仕上がりました。

素敵な 桐箪笥

ガラスに使用しているのは、モールガラスという縞模様が入ったレトロなガラス。クリアガラスよりもどこかノスタルジックな雰囲気があって、桐材との相性もぴったりです。古い金具もいい味を出していますね。

桐箪笥 2段

また、桐箪笥(桐たんす)をテレビ台として使う場合には、引き出しの扉をフラップダウン式にリメイクすることもできます。見た目には古い和箪笥そのままですが、現代の家具と同じように、AV機器を収納しやすく、操作しやすいのがポイント。和モダンなインテリアを楽しみたい方におすすめです。

桐箪笥(桐たんす)の収納部をリメイク!小物用の収納家具に

桐箪笥 diy

こちらは重ね桐箪笥(桐たんす)を分割して、引き出しを細かくリメイクしたアイテム。桐箪笥(桐たんす)は、幅の広い引き出しが付いているのが一般的ですが、衣類収納以外に使う場合だと、大きさを持て余してしまうことが多いんですよね。リビングやダイニングなどに置くなら、圧倒的に小物の方が多いので、これくらい引き出しが小さい方が整理整頓して収納しやすくなります。いくつも引き出しが並んだ姿は、見た目にも賑やかでかわいらしい雰囲気です。

もう少し手軽にリメイクしたい場合は、引き出しの中に仕切りを付けるという方法もありますよ。引き出しを作り変えるよりも、安く簡単にリメイクできます。

桐箪笥(桐たんす)をペイント!ナチュラルなチェストに大胆リメイク

桐箪笥 手作り

3つ目は、重ね桐箪笥(桐たんす)を分割して、引き出しをリメイクし、脚・天板を取り付けて、さらにペイントして仕上げたアイテム。元々の桐箪笥(桐たんす)の姿が想像できないくらい、ナチュラルな雰囲気に仕上がっています。取っ手もすべて交換することで、和風らしさを一切感じさせない洋風の家具に生まれ変わりました。

ペンキ塗装は汚れがつきにくく、水拭きもでき、さらに塗り直しも簡単というメンテナンス性に優れた塗料。砥の粉や焼き仕上げなどの桐箪笥(桐たんす)よりも、ぐっと気兼ねなく使うことができます。また、古い木肌がしっかりと隠れるので、まるで新品のようにきれいに仕上がります。もし、古い雰囲気が好きなら、アンティーク風にペイントすることもできますよ。

さて、桐箪笥(桐たんす)のリメイク例は以上です。好みのリメイクは見つかりましたか?ラフジュ工房では、他にも様々なリメイクを受け付けていますので、気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

桐箪笥(桐たんす)を部屋に取り入れよう!おしゃれなインテリアコーディネート例5選

桐箪笥(桐たんす)を選んだり、リメイクするにあたっては、インテリアとの相性も考えておきたいところ。桐箪笥(桐たんす)は取り入れ方次第で、ひと回りもふた回りもおしゃれに、そして使い勝手も取り入れることができますよ。それでは、おすすめのコーディネート例5つをご紹介しますね。

時代物の総桐箪笥(桐たんす)が活躍。ナチュラルで温かい和風リビング

桐箪笥 インテリア

こちらは、明治期に作られたアンティーク総桐箪笥(桐たんす)を、サイドボードとして活用したリビングのインテリア。桐箪笥(桐たんす)をはじめ、壁掛けの欄間や、組子細工の引き戸など、部屋の所々に和家具を取り入れて、和風とモダンさがよく調和した部屋になりました。温かな木味の家具を中心にコーディネートすることで、しっとりと落ち着いた雰囲気にまとまっていますね。

桐箪笥 総桐

桐箪笥(桐たんす)は、もともと3段重ねだったものを2つに分割してレイアウトしています。3段重ねだと存在感が大きく出てしまいがちですが、バラして配置することで部屋が広々と見えますね。サイドボードとしてちょうど良い高さなので、リビングで使うのにぴったりです。箪笥の上には、花瓶などをディスプレイして、上品な雰囲気がプラスされています。

アンティーク桐箪笥(桐たんす)を取り入れたレトロなダイニング

桐箪笥 部屋

時代もののアンティーク桐箪笥(桐たんす)を取り入れた、ダイニングのインテリア。古い木味のアンティーク家具をたっぷりと取り入れて、古民家のようなレトロな雰囲気を演出しています。ノスタルジックなムードが素敵ですね。

桐箪笥 時代

こちらの桐箪笥(桐たんす)は、明治期頃に作られたもの。古い傷や色濃く変化した木肌、味のある金具が目を引きます。

桐箪笥 タンス

こちらの桐箪笥(桐たんす)は、古い桐箪笥(桐たんす)には珍しく、引き出しが浅めの作りなので、ハンカチなど小物の収納にぴったりです。ダイニングで使うなら、カトラリーやキッチン用品を収納しても便利そうですね。

骨董桐箪笥(桐たんす)をサイドボードに活用!上品な古民家風ダイニング

桐箪笥 モダン

続いては、和モダンという言葉がぴったりな、高級感のある古民家風ダイニング。アンティークの水屋箪笥に、民芸家具のダイニングセット、そしてサイドボードとして時代物の桐箪笥(桐たんす)や帳場箪笥を取り入れています。すべて濃い木味の家具で揃えることで、上質で落ち着いた和の雰囲気になりました。

桐箪笥 日本

こちらは、大正期に作られた桐箪笥(桐たんす)。この時代のアンティーク箪笥としては、金具がシンプルめで、木肌の素朴さを楽しむことができます。丸金具や引き手金具などは、今の桐箪笥(桐たんす)にはない渋さがあり、伝統的な和の趣が感じられます。

凛とした高級感が魅力。和箪笥のあるモダンなダイニング

桐箪笥 伝統工芸

こちらも同じく、古いアンティーク箪笥を取り入れた和モダンなダイニング。石畳風の高級感のある床に、古い木味のインテリアがよく映えていますね。ダイニングテーブルを囲むように和箪笥をレイアウトして、どこから見ても和の風情が感じられる空間にまとまっています。

桐箪笥 通販

この部屋では、暗めの木肌の桐箪笥(桐たんす)を使っています。白い壁に、深い色合いの木地や無骨な金具が際立って、凛とした高級感を演出しています。現代物の桐箪笥(桐たんす)と比べると小ぶりですが、古いものならではの迫力が感じられますね。

桐箪笥(桐たんす)をローボードにリメイク。味のある男前インテリア

桐箪笥 マンション

5つ目は、ローボードにリメイクした桐箪笥(桐たんす)を取り入れたリビング。シンプルめのヴィンテージスタイルに和箪笥を取り入れることで、インテリアにぐっと味わいが増しています。桐箪笥(桐たんす)の無骨な金具と、黒革のソファがよくマッチしていて、メンズライクなかっこよさが感じられます。

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色が濃いめのアンティーク桐箪笥(桐たんす)は、案外テレビと相性がいいもの。温かみのある桐箪笥(桐たんす)がテレビの無機質さを和らげてくれます。ただ、一般的な桐箪笥(桐たんす)は、上に重い物を載せる想定で作られていないため、テレビ台として使うのには注意が必要です。天板が歪んで引き出しが開けづらくなることがあります。テレビ台として使うなら、しっかり天板が補強された物を選ぶようにしましょう。

桐箪笥(桐たんす)の正しい使い方を知ろう!お手入れ方法や注意点を紹介

桐箪笥(桐たんす)を使うにあたって、お手入れについて不安がある人も多いかと思います。せっかく上等な桐箪笥(桐たんす)を手に入れても、上手に使っていけるか心配になりますよね。ですが、桐箪笥(桐たんす)のお手入れは、基本を知っておけば難しいことはありません。まずは、日頃のお手入れ方法から確認していきましょう。

桐箪笥(桐たんす)は基本的にお手入れ不要。汚れが気になったら優しく乾拭き

桐箪笥 手入れ

桐箪笥(桐たんす)は、基本的に特別なお手入れは必要ありません。ホコリや汚れが気になったら、柔らかい布を使って木目に沿って優しく乾拭きしましょう。特に、砥の粉仕上げの場合、汚れたからといって強く布でこすると色落ちの原因になります。砥の粉はデリケートな塗料なので、日頃から極力汚さない、拭きすぎない、水や汚れが付いたらすぐに拭き取ることを心がけましょう。

また、桐箪笥(桐たんす)は湿気の多い環境でホコリが付いた状態で放置していると、ホコリが湿気を含んで、桐箪笥(桐たんす)の表面にカビが発生することがあります。月に1〜2度はホコリを払うようにしましょう。

桐箪笥(桐たんす)は水拭きやワックスでのメンテナンスはNG?仕上げ方法次第

桐箪笥 ワックス

桐箪笥(桐たんす)が汚れたり、塗装が剥げたりすると、つい水拭きやワックスでお手入れしたくなりますよね。ですが、桐箪笥(桐たんす)は仕上げ方法によって、水拭きできるか、ワックスなどを使っていいかが異なります。お手持ちの桐箪笥(桐たんす)はどれに当てはまるか把握しておきましょう。

  • 砥の粉仕上げ、焼き仕上げの場合
    砥の粉仕上げや焼き仕上げの桐箪笥(桐たんす)は、水拭きもワックスもNGです。シミの原因になります。もし、汚れなどの傷みが気になってきたら、セルフメンテナンスは難しいため、プロに修理を依頼する必要があります。

  • オイル、ワックス仕上げの場合
    オイルやワックス仕上げの桐箪笥(桐たんす)は、水拭きすると塗装が落ちる可能性があるため、水拭きはおすすめしません。どうしても汚れが気になる場合は、固く絞った布巾で優しく水拭きしましょう。そのあと、乾拭きして完全に水気を拭き取るのがコツです。

    また、オイル・ワックス仕上げの桐箪笥(桐たんす)は、オイルやワックスの再塗装が可能です。特別なスキルも必要ないので、セルフメンテナンスができますよ。どの塗料を使ったらいいかわからない場合は、購入した店舗へ相談してみましょう。

  • ウレタン塗装・漆塗りの場合
    ウレタン塗装や漆塗りの桐箪笥(桐たんす)は、耐水性があるため、日常的に水拭きでのお手入れができます。ただ、表面が濡れた状態で放置するとシミの原因になるため、水拭きする際は布巾を固く絞って、さらに言えば最後に乾拭きするのが理想です。

    また、ウレタン・漆塗り仕上げの桐箪笥(桐たんす)の場合、ワックスなどを使ってのセルフメンテナンスはできません。傷や汚れ、変色が気になってきた場合は、家具屋へ再塗装を依頼することになります。ただ、基本的にウレタン塗装や漆塗りは、防汚性や耐久性が高いので、再塗装せずとも長く綺麗な状態で使いやすいですよ。

傷や日焼けを防ぐには、油単(カバー)を使うという方法も

桐箪笥(桐たんす)は、長く使っていると、どうしても傷付いたり、日焼けしたりする可能性が高いです。特に、明るい色の桐箪笥(桐たんす)の場合は、汚れや日焼け、変色が目立つので、だんだんと気になってくるかもしれません。できるだけきれいな状態を保ちたいという場合は、油単(ゆたん)というカバーを使うのも対策の一つ。桐箪笥(桐たんす)をすっぽりと覆い隠し、日差しや汚れから守ってくれます。せっかくの桐箪笥(桐たんす)を覆ってしまうのはもったいないような気もしますが、やむを得ず直射日光や冷暖房の風が当たる場所、汚れやすい環境などで使用する場合は、油単を使うことをおすすめします。

一つ注意点として、湿気の多い環境で油単を使う場合、油単で覆ったままにしておくと、桐箪笥(桐たんす)に湿気が溜まりやすく、カビが発生する恐れがあります。乾燥した日には、油単を取り外すなど、こまめに換気することが大切ですよ。

桐箪笥(桐たんす)をクローゼット内など湿気の多い場所に置くなら、適度に換気を

伝統的工芸品 桐箪笥

桐箪笥(桐たんす)はできるだけ、湿気の少ない場所に置くのがおすすめですが、お住いの環境によっては、窓際やクローゼットの中など、湿気の多い場所に置かざるを得ない場合もありますよね。そんな時は、桐箪笥(桐たんす)や衣類をカビから守るためにも、除湿剤を使ったり、こまめに換気することを心がけましょう。例えば、乾燥した日には、クローゼットの扉を開けて空気を入れ替えたり、定期的に収納した着物を取り出して陰干しするといった対策が有効です。

桐箪笥 お手入れ方法

また、湿気を防ぐには、壁にぴったりと寄せずに、少し隙間を開けて置き、除湿剤(乾燥剤)も使用するのがおすすめです。いくら上等な桐箪笥(桐たんす)でも、湿気の多い場所では他の木製家具と同じくカビが生えることもあります。桐箪笥(桐たんす)に頼りきりにしないことが大切ですよ。

桐箪笥(桐たんす)をフローリングに置く場合、なにか敷いた方がいい?直置きでOK

桐箪笥 メンテナンス

桐箪笥(桐たんす)をフローリングに置く場合、和室と違うので置き方に迷う方もいるかもしれませんね。ですが、フローリングだからといって、特別に何かする必要はありません。そのままフローリングに直置きしてお使いください。

桐箪笥 構造

また、桐箪笥(桐たんす)を設置する際は、水平に置けているかどうか確認してみましょう。もし洋室でラグなどを敷いていて、桐箪笥(桐たんす)の水平さが保たれていないと、徐々に桐箪笥(桐たんす)が歪んで、引き出しや扉が開けにくくなることがあります。水平でない場合は、箪笥の下にフェルトや厚紙などを敷いて調整してください。

大切な桐箪笥(桐たんす)にトラブル発生!気になる対処法一覧

さて、ここからは桐箪笥(桐たんす)に起こりうるトラブルとその対処法をご紹介しますよ。桐箪笥(桐たんす)を使っていく上で困ったことがあれば、ぜひ参考にしてください。ただし、桐箪笥(桐たんす)の種類や状況によっては、最適な対応が異なる場合もあります。対処に不安がある場合や自分ではどうしようもない場合は、遠慮せずショップへ相談しましょう。

桐箪笥(桐たんす)にカビが!軽度なら乾拭き・重度なら修理を依頼

桐箪笥 カビ

桐箪笥(桐たんす)は、使用する環境によってはカビが発生します。湿気の多い環境で、桐箪笥(桐たんす)についたホコリを放置していたり、湿った衣服をそのまま桐箪笥(桐たんす)にしまったりすると、特にカビが発生しやすいです。もし、桐箪笥(桐たんす)にカビを見つけたら、早急に対処したいところですが、基本的に自分でできるメンテナンスは乾拭きのみ。仕上げ方法にもよりますが、水拭きや消毒用アルコールなどを使うと、変色する可能性があるので、まずは購入店へ対処法を相談するのがおすすめです。

桐箪笥(桐たんす)は、カビが軽度であれば、定期的に乾拭きすることで進行を抑えることができます。もし、カビが広範囲に深く広がっていたら、残念ながら箪笥屋へ洗いや削り直しなどのリペアを依頼することになります。

桐箪笥(桐たんす)の鍵を無くした!箪笥屋へ相談を

桐箪笥 鍵

桐箪笥(桐たんす)の鍵を紛失してしまった場合、再び鍵を手に入れるには、一般的には箪笥屋で錠に合う鍵を探して購入することになります。アンティーク桐箪笥(桐たんす)の場合でも、古くから営業している箪笥屋やアンティーク家具屋では、合う鍵を持っている場合がありますので、まずは問い合わせてみるのがおすすめです。

また、どうしても早急に桐箪笥(桐たんす)を開けたいという場合は、力づくで引き出しを開けて鍵を壊すか、鍵屋さんに解錠をお願いするという手があります。箪笥を壊したくない場合は、鍵屋さんが有力ですが費用がかさむのが痛いところです。

桐箪笥(桐たんす)に虫が!殺虫スプレーで対処を

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桐箪笥(桐たんす)は、虫に強いと言われますが、使用する環境によっては虫が発生することもあります。桐箪笥(桐たんす)にポツポツと小さな穴が空いていて、木屑が出ていたら、虫がいる可能性が高いです。放っておくと、被害が広がってしまいますので、早急に対処しましょう。

対処法としては、家具や柱など木材用の殺虫スプレーを使うのがおすすめです。ノズルを穴に挿し込んで噴射するだけなので、手軽に済ませることができますよ。スプレーをしたらしばらく様子を見てみて、木屑が出なくなればOK。殺虫完了です。もし虫の卵があった場合は、しばらくして木屑が発生する場合もあるので、もし木屑を見つけたら再度スプレーして完全に殺虫しましょう。最後に、穴を木工補修用ねんどで埋めると、見た目にもきれいに補修できます。

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また、気づかぬ間に虫食いが進行していたら、桐箪笥(桐たんす)の強度が弱くなっている可能性が高いです。補修するには傷んだ木材を新材で交換することになります。大掛かりなリペアが必要だと、なかなか一般の方では難しいので、ショップへリペアを依頼するのがおすすめですよ。

桐箪笥(桐たんす)の臭いが気になる。風を当てて消臭

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桐箪笥(桐たんす)は、箪笥の中に匂いの強いものを収納していると、その匂いが箪笥に移ってしまいます。特に、オークションなどで販売されている未リペアのアンティーク桐箪笥(桐たんす)は、かつて着物の防虫剤として主流だった樟脳(しょうのう)の臭いが残っていることがあります。また、新品の桐箪笥(桐たんす)でも漂白剤を使った桐材や安価な桐材を使ったものだと、臭いがきついものもあるようです。

臭いがあることを知らずに買ってしまった…という場合は、返品するのも一つの手ですが、もし返品が難しい場合は、次の消臭法を試してみてください。樟脳などの強力な臭いは消臭できるか難しいところですが、まずは試してみることをおすすめします。

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  • 桐箪笥(桐たんす)の中をきれいに拭き掃除する
    はじめに、臭いのついた引き出しなどを取り出して、中をきれいに拭きましょう。布巾に水を含ませて固く絞り、隅々まで丁寧に拭いていきます。砥の粉仕上げや焼き仕上げの桐箪笥(桐たんす)の場合は、表側に水がつかないようご注意ください。

    また、無塗装の桐箪笥(桐たんす)なら、中性洗剤を水に薄めて、布に含ませて拭いても構いません。中性洗剤を使う場合は、はじめに目立たないところで試し拭きして、変色しないか確認するのがおすすめです。洗剤で拭いたら、次はきれいに水拭きして完全に洗剤を取り去りましょう。

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  • 日陰で風を当て続ける
    次に、拭いた引き出しなどを日の当らない場所に並べ、扇風機で風を当て続けます。臭いの強さにもよりますが、20〜30時間ほど根気強く風を当て続けると臭いが抑えられてきますよ。風を当てる際、実は熱風の方が効果的なのですが、電気代がかかるのと、熱風だと木が割れてしまう恐れもあります。どうしても取れない臭いがある場合は、ドライヤーなどで試してみるのもありですが、十分に木材の様子を見ながら行ってください。

もし、この方法でも臭いが取れなかった場合は、完全に消臭するのは難しいです。一般に販売されている消臭スプレーや重曹などを試したくなるところですが、家具についた強力な臭いにはあまり効果がありません。さらに、シミや変色の原因になる可能性もあるので、使うのは避けましょう。

また、どうしても臭いを消し去りたい場合は、箪笥屋やアンティーク家具屋に依頼して、水洗いして仕上げ直す、もしくは新材と交換するという方法もあります。費用はかかってしまいますが気になる場合は相談してみましょう。

桐箪笥(桐たんす)を処分するなら、まずは買取を検討!高価買取できる可能性も

最後に、桐箪笥(桐たんす)の処分を考えている方へ、おすすめの処分方法をご紹介しますよ。良質な桐箪笥(桐たんす)を手放すなら、まずは買取から検討するのがおすすめです。特に長年使ってきた婚礼箪笥などは、使わないからといって捨ててしまうにはもったいない代物。気分的にもなんだか後ろめたさがありますよね。その点、買取を依頼すれば、必要に応じてリペアして、また次の使い手の元へ届けることができるので、気持ち良く手放すことができますよ。

それでは、まずは桐箪笥(桐たんす)の買取依頼法について詳しくお話ししますよ。桐箪笥(桐たんす)は種類によって、高く買い取ってもらえる店舗が異なりますので、まずはどこに売るべきかを押さえていきましょう。

アンティーク・骨董品の古い桐箪笥(桐たんす)はアンティーク家具屋へ

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江戸〜昭和初期頃の古い桐箪笥(桐たんす)を売るなら、アンティーク家具屋や骨董屋へ依頼するのがおすすめです。使い古されたものでも、たとえ金具や引き戸などが欠けていたとしても、リペアが得意なアンティーク家具屋なら、十分に買い取りできる可能性があります。特に、金具がびっしりと付いた上質な時代箪笥や、仙台箪笥や佐渡箪笥といった有名産地の箪笥は高価買取してもらえる可能性大です。

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ちなみに、桐箪笥(桐たんす)以外にも、古い家具や着物、骨董品などがある場合は、まとめて査定を依頼するのがおすすめ。点数が多いと本当は買取できないものもおまけとして買い取ってくれたり、捨てようと思っていたものに意外と値がついたりと、より高く売れる可能性があります。自己判断で整理してしまう前に、思い切ってどんなものを持っているか相談してみましょう。

伝統工芸品・作家もの・ブランドものの桐箪笥(桐たんす)は、ブランド専門の中古家具店へ

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現代物の伝統工芸品の桐箪笥(桐たんす)や作家ものの桐箪笥(桐たんす)、有名ブランドの桐箪笥(桐たんす)などをお持ちの方は、そういった高級桐箪笥(桐たんす)を専門に取り扱う中古家具屋へ買取を依頼するのがおすすめです。桐箪笥(桐たんす)は年々需要が下降気味なため、リサイクルショップなどでは、なかなか高い値段を付けにくかったり、専門知識がないゆえに適正な査定をしてもらえない場合があります。その点、専門性の高い中古家具屋だと、総合的なリサイクルショップなどよりも桐箪笥(桐たんす)の知識も販売力も高いため、より高値で買取してもらいやすいですよ。

その他はリサイクルショップへ相談を。ただし買取が難しいものも多い

先にご紹介した2つに当てはまらない場合は、リサイクルショップへ相談しましょう。比較的新しい桐箪笥(桐たんす)や、大衆的なブランドの桐箪笥(桐たんす)であれば、買取してもらえる可能性があります。ただ、リサイクルショップでは、基本的に状態が悪い・古い・有名でないメーカー品の桐箪笥(桐たんす)は、残念ながら買取対象外となる場合もあります。買取ができそうにない場合は、「桐箪笥(桐たんす)の買取が難しい場合の処分方法」を参考にしてみてください。

種類別!桐箪笥(桐たんす)の買取相場

次は、桐箪笥(桐たんす)の買取を考えている方へ、一般的な買取相場をご紹介します。

  • アンティーク桐箪笥(桐たんす) 5,000円〜
    江戸〜大正期頃のアンティーク箪笥の場合です。

  • 伝統工芸品や作家物の桐箪笥(桐たんす) 20,000円〜
    加茂桐箪笥(桐たんす)や春日部桐箪笥(桐たんす)、大阪泉州桐箪笥(桐たんす)などの場合です。

  • 昭和初期の桐三段箪笥 500円〜
    この頃の桐箪笥(桐たんす)は、数多く普及しているものなので、基本的に骨董屋やリサイクル店でも買取対象外の場合が多いです。ラフジュ工房の場合は、状態が良ければ上記の値段ですが、場合によっては無料での引き取りになることもあります。

桐箪笥(桐たんす)の買取が難しい場合の処分方法

桐箪笥 処分

桐箪笥(桐たんす)の買取が難しそうな場合は、ネットオークションなどを使って自分で売るか、粗大ゴミに出す、不要品回収業者へ処分を依頼する方法があります。それぞれメリット・デメリットをご紹介しますので、ご自身に合った方法を見つけてみてください。

オークションやフリマ・譲渡サイトなどで販売

桐箪笥(桐たんす)の処分費を節約したいという場合は、まずはオークションやフリマ、譲渡サイト(ジモティーなど)を試すのがおすすめです。出品や購入者への連絡、配送手配など、事務作業が面倒ですが、売れれば最もお得に処分することができます。ただ、いつ売れるか、売れるかどうかも見通しが立たないので、退去や引越しなど、差し迫った期限がある場合には向きません。

自治体に粗大ゴミとして出す

オークションなどで売るのが面倒、できる限り安く処分したいという場合は、桐箪笥(桐たんす)を自治体に粗大ゴミとして出すのがおすすめです。粗大ゴミ回収の申し込みや、粗大ゴミシールの購入、回収場所までの運び出しが必要なので、ある程度の時間と人手が必要ですが、高い処分費をかけずに計画的に捨てることができます。
桐箪笥(桐たんす)は大きさの割に軽量で、分割して運べるので、思ったよりは楽に運べるはずですよ。もし、重くて大変な場合は、引き出しなどもすべて抜いて、分割して運ぶのがおすすめです。

不要品回収業者へ処分を依頼

桐箪笥(桐たんす)を早く処分したいし手間もかけたくないという人は、不要品回収業者へ処分を依頼するのがおすすめ。申し込みさえしてしまえば、回収から処分まですべて業者任せでいいので、とても楽に済ませることができます。デメリットとしては、費用が高いこと。まずは見積もりを依頼して、費用を確認しましょう。できるだけ安く済ませたいなら、複数社見積もりを取るのがおすすめです。

最後に

桐箪笥(桐たんす)の選び方から、リメイク、お手入れ、処分法まで幅広くご紹介しました。桐箪笥(桐たんす)について詳しい方も、そうでない方も、何かしら新しい発見があったのではないでしょうか?桐箪笥(桐たんす)を使っていく上で、他にもわからないことがあれば、ぜひラフジュ工房までご相談を。リペア・リメイクの相談やインテリアコーディネートなど、何でもお気軽にお問い合わせください。

 

 

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